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薬局なんでも相談室2
相談室2:高齢患者の皮膚ケアのコツ
日経DI2013年1月号

2013/01/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年1月号 No.183

 高齢者の皮膚は薄くなっていたり、乾燥しがちで、明らかな皮疹などがなくても痒みを訴えるケースは少なくありません。その度に皮膚科医に診てもらえればよいのですが、在宅医療を行っている皮膚科医は多くないこともあり、私の薬局では、OTC薬をまずお薦めすることが多いのが実情です。

 頻繁にお風呂に入れないような患者さんには、お湯を入れた洗面器に六陽製薬のオードムーゲをキャップ1杯ほど入れて、そこに浸したタオルで、全身を拭くようにお勧めしています。

 オードムーゲにはイソプロピルメチルフェノールが配合されているので、皮膚を清潔に保つことができるほか、グリセリンが含まれているので保湿効果があります。拭いた後がさっぱりすると好評です。

 おむつを使用する患者さんの陰部の周辺は、おむつかぶれやカンジダなど皮膚真菌症が起こりやすいので注意が必要です。低刺激の殺菌洗浄剤「クリアレックス」での洗浄や、逆性石鹸のオスバンS(一般名ベンザルコニウム塩化物)をお湯で薄めたものを、陰部洗浄ボトルを使って洗うよう勧めます。

 入浴やおしぼりなどで皮膚を拭いた後そのままにすると、皮膚表面の水分が失われてしまいます。そこで、保湿剤を塗るようにします。身体全体に塗るのなら、伸びのよいローションが使いやすいですが、細かい傷があると染みることがあるので、その場合はクリームがよいでしょう。乾燥や痒みがひどい場合は、ワセリンやアズレンが配合された製品を薦めることが多いです。

 ワセリンの中でも、眼科用軟膏基剤のプロペトは、きめ細かく塗り心地がなめらかでお勧めです。局方品を軟膏つぼに小分けして、200~300円程度で患者さんに販売しています。薄くなった皮膚を保護する効果も期待できます。

 また、かかとのひび割れにはケラチナミンなどの尿素軟膏がよいですが、傷がある場合は避けましょう。

 乾燥肌を気にしている患者さんには、保湿効果がある入浴剤をお薦めしてもよいと思います。入浴剤にも様々な種類がありますが、私は小児用の沐浴剤である持田ヘルスケアのスキナベーブを薦めることが多いです。石鹸を使わなくても皮膚の汚れを落とせる点や、十分なすすぎや上がり湯が必要ないといったメリットもあり、高齢者施設でも使われているようです。

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