DI Onlineのロゴ画像

TOPICS
DI TOPICS
日経DI2013年1月号

2013/01/10

日経ドラッグインフォメーション 2013年1月号 No.183

チェーンドラッグ協会が対策本部設置
登録販売者の不正受験防止で、実務経験の詳細な記録を徹底へ

 日本チェーンドラッグストア協会は2012年12月2日、一般用医薬品(OTC薬)の登録販売者試験に関連して、「実務経験証明不備・不正防止対策本部」を設置した。

 昨年、大手スーパーの西友(東京都北区)やドラッグストアチェーンのカメガヤ(横浜市港北区)で、登録販売者の受験資格である「毎月80時間、1年以上にわたる実務経験」を満たしていない者にも虚偽の実務経験証明書を発行し、登録販売者試験を受験させていた問題が明るみに出た。それを受けて厚生労働省は、各都道府県や医薬品販売業者などに対し、受験者の実務経験の証明に関して自主点検を行うよう、11月に通知していた。

 対策本部長を務める同協会事務総長の宗像守氏は、「より厳しいマニュアルを作成し、関連業界に徹底させる」と話す。マニュアルには、実務経験を行った詳細な記録とその証明、実務経験者自らが申請内容の事実を確認できる書類の作成と添付、さらには不正を行った企業への対策などが盛り込まれることになっている。

 マニュアルは、会員企業だけでなく、行政、医薬品販売企業、さらには消費者にも公開する。1月以降、協会のウェブサイトに掲載される予定。


エパデールのスイッチOTC
薬事分科会で了承
審議手続きに不満の声も

 厚労省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会は12年12月19日、脂質異常症治療薬のエパデール(一般名イコサペント酸エチル)のOTC薬化を了承した。

 同薬のスイッチOTC化をめぐっては、薬事分科会の下部組織にあたる一般用医薬品部会で10月に了承されていたが、医師委員が反発。今回の了承でようやく決着した。OTC薬は大正製薬や日水製薬から発売される見通し。

 なお、医師委員からは、一般用医薬品部会での手続きが強引との指摘もあり、生活習慣病分野のOTC薬化に関し、厚労省検討会が2002年にまとめた中間報告書の見直しを求める声が上がっている。


後発品595品目が薬価収載
アレロック、セロクエル、ガスモチンなどに後発品が登場

 厚労省は12年12月14日、後発品143成分595品目を薬価収載した。

 初収載となる後発品には、第2世代抗ヒスタミン薬のオロパタジン塩酸塩、消化器官用薬のモサプリドクエン酸塩水和物など9成分(表1)。このうち、収載品目数が10品目を超えた成分の薬価を、先発品の6掛けで計算するのは、5成分だった。

表1 新規に薬価収載された後発医薬品

画像のタップで拡大表示


次期薬価制度改革で新ルール
後発品に置き換え進まぬ
先発品は引き下げへ

 一定期間がたっても後発医薬品への置き換えが進んでいない先発品の薬価は、特例的に引き下げ─。

 12年12月5日に開催された中央社会保険医療協議会薬価専門部会で、長期収載品(先発品)の薬価のあり方に関する中間取りまとめが行われた。

 それによると、先発品の薬価は市場実勢価格を反映することを原則とした上で、(後発品の数量)/(後発品のある先発品の数量+後発品の数量)で計算される「後発品置き換え率」を指標とし、特例的な引き下げを行って、薬価を見直すこととされた。置き換え率の目標は、欧米の状況などを参考に議論される見込み。


シーブリ吸入用カプセル50μg《11月22日薬価収載、発売》
2剤目の吸入長時間作用型抗コリン薬

 2012年11月22日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬のグリコピロニウム臭化物(商品名シーブリ吸入用カプセル50μg)が薬価収載され、同日発売された。適応は「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解」、用法・用量は「1日1回1カプセルを専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)にて吸入」となっている。

 COPDは喫煙習慣が主な原因となる肺の生活習慣病である。進行性で、息切れなどによって日常生活に支障を来すようになり、酸素吸入が必要になる場合も多い。わが国では05年時点で500万人以上が罹患していると推定されている。

 COPDの薬物治療は、気管支拡張薬(特に吸入製剤)が中心となる。中でも、長時間作用型β2刺激薬(LABA)と並んで、長時間作用型抗コリン薬(LAMA)が、軽症から重症を含めた安定期COPDの第一選択薬として、『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第3版』(日本呼吸器学会、2009年)で推奨されている。

 LAMAに関してはこれまで、1日1回投与で気管支拡張作用が24時間持続するチオトロピウム臭化物水和物(スピリーバ)のみが使用可能だった。グリコピロニウムは、チオトロピウムに次ぐ、わが国で2番目のLAMA吸入用製剤となる。

 臨床試験において、グリコピロニウム吸入製剤は、吸入から5分後に肺機能検査値(1秒量;FEV1)の改善効果を示すことや、少なくともその作用は24時間持続し、52週間にわたり安定した効果を示すことが確認されている。海外では、12年6月に欧州連合(EU)で承認勧告が出されている。

 日本人患者を含む国際共同第3相臨床試験(1回50μg、26週間)や国内長期投与試験(1回50μg、52週間)において、それぞれ6.2%、11.4%の副作用が認められている。主な副作用は、口内乾燥、排尿困難などであり、重大な副作用としては心房細動が報告されている。

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ