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薬局なんでも相談室2
相談室2:薬局から病院への転職
日経DI2012年12月号

2012/12/10

日経ドラッグインフォメーション 2012年12月号 No.182

 薬局と病院薬剤部の両方に勤務した経験から申し上げると、特別な知識は必要ありません。

 内服・外用の調剤に関して、薬局では一般名処方や後発品を取り扱う機会が増えていますが、病院ではそこまで大変ではないと思います。点滴調剤もすぐに慣れるでしょう。

 服薬指導に関しても、薬局で比較的行われていないものは、インスリンなどの自己注射の導入くらいでしょう。

 ただ、病院では患者さんのカルテを見ることができるので、検査値や食事状況、バイタル(血圧・体温・血糖値など)などをチェックしてから、病棟や外来へ指導に行くことがあります。そのため、検査値の読み方や薬物動態などは、知っておくといいかもしれません。比較的大規模な病院であれば、中途採用の薬剤師をきちんと教育するシステムが整っていると思われるので、あまり心配することはないでしょう。

 病院で癌の薬物療法など専門的な知識を身に付ければ、専門薬剤師の資格を取得することも可能です。

 注意したいのは、病院では、体力や周囲への配慮が重要になってくるということです。当直業務(朝8時から翌朝9時まで、午後4時から翌日の午後5時までなど、丸一日という病院もある)やオンコールは当たり前という病院もありますし、医師や看護師など他職種との仕事上のやり取りが少なくありません。

 一方で、薬局で培った知識がプラスになることもあります。

 私の経験では、病院の採用薬以外の薬やOTC薬に詳しいと、入院患者さんの持参薬に関して「これは何か?」と問題になった際などに、素早く対応できるというメリットがあります。

 また、病院薬剤師は、レセプトのチェックをすることがほぼなく、診療報酬の知識を持つ人が少ないため、処方変更で会計に変更があるのか、特定疾患の薬剤や公費負担かどうかの判別ができると重宝されると思います。

 ただ、これらは総合病院を想定した話です。例えば、精神科系や重症者が多い病院は粉砕の作業が多く、療養病床が中心の病院なら一包化が多いという特徴があります。驚いたことに、薬剤師が投薬窓口に立たない病院もあります。

 転職希望者の見学を受け付けている病院もあるので、雰囲気なども確認してから、応募することをお勧めします。

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