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もっとカッコいい薬剤師
カッコいい薬剤師流・スランプ脱出の作法
日経DI2012年12月号

2012/12/10

日経ドラッグインフォメーション 2012年12月号 No.182

 スランプとは、心身の調子が一時的に出なくなる状態のこと。スランプに陥るのは一流の証しであり、プロスポーツ選手や芸術家など、結果を求められる職業には付き物だ。だから薬剤師にも当然スランプがある。

 薬剤師が不調を実感するのは、例えば調剤ミスが続いた時。薬歴記載に行き詰まった時や、認定薬剤師の試験になかなか合格できない時にも、ひどく落ち込むかもしれない。ただし、誤解してはならないのは、それらはスランプではなく、単なる知識不足に注意不足、努力不足である。

 真の薬剤師のスランプとは、どんなに努力しても患者さんが幸せになれないことだと、わたくしめは思う。いくら丁寧な服薬指導をしても服薬アドヒアランスが一向に上がらないとか、生活習慣に応じたきめ細かな用量調節を提案しているのに、低血糖を繰り返してしまうとか。プロの世界では、結果が全てと捉えられるのが常だからだ。

 そんな誰もが陥るスランプであるが、カッコいい薬剤師たる者、スランプからも何食わぬ顔でカッコよく脱したい。その際、大切なのは、一度原点に立ち返ることである。初めて調剤した時の不安を、初めて投薬した時の緊張感を、初めて患者さんを怒らせてしまった時の自責の念を思い出し、どれだけ成長した自分が今ここにいるかを十分にかみ締めてほしい。薬剤師は成長するプロであると、わたくしめは信じている。

 そして、その成長は多くの人に支えられているということも忘れてはならない。恩師や仲間、家族、多くの患者さんの存在は、スランプからはい上がる大きな力となるはずだ。

 今年も残すところあとわずか。感謝の気持ちで締めくくろう。わたくしめが今、一番「ありがとう」と伝えたいのは、全国の日経DI読者の皆さんだ。よいお年を! (ジャック)

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