DI Onlineのロゴ画像

薬局なんでも相談室2
相談室2: 最近元気がない新卒薬剤師
日経DI2012年9月号

2012/09/10

日経ドラッグインフォメーション 2012年9月号 No.179

 誰にでも元気の出ないときはあるものです。その原因はプライベートなことかもしれませんし、職場環境かもしれません。あるいは将来に関する漠然とした不安かもしれません。

 ご相談のケースのように、新卒薬剤師が仕事に慣れてきた頃に、積極性がなくなったり、働きぶりがやや悪くなったりすることは、よく耳にします。配属当初は、何もかもが新しく、業務を覚えるのに精いっぱいですが、その時期を過ぎると、「このくらいやっておけば大丈夫」という“慣れ”の気持ちが生まれ、まだ経験したことがない業務に挑戦するモチベーションが低下してしまうようです。

 この新卒薬剤師にどう接すればよいかというお尋ねですが、私は、むしろこれを機に、管理薬剤師の業務について考えながら、薬局全体を見渡してみることをお勧めします。

 管理薬剤師が行うべき業務には、従業員が接客や法令遵守などを適切に行っているかどうかの確認や、従業員に専門的な薬学知識を身に付けさせることなどがあります。さらに、医薬品の購入者(患者)に提供すべき情報の範囲を判断したり、副作用に関する相談などに応じる体制を整えておくといったことも必要です。

 こうした観点から、客観的な目で薬局の業務を点検してみましょう。すると、新卒薬剤師の元気のなさ以外にも、今まで気がつかなかった薬局の課題が見えてくることでしょう。課題を洗い出した上で、皆で解決策を話し合ってみてはいかがでしょうか。

 その際、新卒薬剤師に任せる仕事を意識的に増やし、「私がやるべき仕事はまだたくさんある」という自覚を持ってもらうとよいと思います。例えば、患者に副作用が出ていないかを確認する場合に、各スタッフがどのように言葉を掛けるかを、スタッフ間で統一したり、お薬手帳の持参率をアップさせるための方法を考えてもらったりするのも、よい経験になると思います。

 大切なことは、管理薬剤師として新卒薬剤師への接し方についてだけ思い悩むのではなく、薬局が果たすべき役割を点検し、課題を見つけて改善していくことで、全体のモチベーション向上や既存スタッフの成長にも役立てるということです。それが、来局する患者のQOL向上にもつながっていくと思います。

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んでいる人におすすめ