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日経DI2012年7月号

2012/07/10

日経ドラッグインフォメーション 2012年7月号 No.177

ARBの後発品が初の収載
6月の薬価追補収載、99成分、519品目が告示

 厚生労働省は6月22日、後発医薬品99成分519品目を薬価追補収載した。これが初収載となる新規の後発品は、降圧薬であるアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のロサルタンカリウムなど7成分(表1)。ARBの後発品収載は今回が初めてだ。

 なお、薬価基準改正で導入された新ルールで、収載品目数が10品目を超えたロサルタンなど3成分は、後発品薬価が対応する先発品の薬価の6掛けで算定された。

表1 新規に薬価追補収載された後発医薬品

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「みなし先発品」も一般名処方加算の算定対象に

 厚労省は6月7日、2012年度診療報酬改定留意事項通知の疑義解釈で、先発品と後発品の区別がなかった1967年以前に承認された医薬品の一部も、処方せん料への一般名処方加算の対象となるとの見解を示した。加算対象となる「先発医薬品に準じたもの」(みなし先発品)は、67年以前に承認・収載され、価格差のある後発品が存在する医薬品。ラシックス(一般名フロセミド)やウルソ(ウルソデオキシコール酸)などが該当する。

 なお、これらのみなし先発品を調剤した薬局では、後発品が薬価収載されていることや、自局で支給可能な後発品の名称・価格を患者に情報提供することが、薬剤服用歴管理指導料の算定要件となる。


OTCの腟カンジダ治療薬が承認、第1類は7カ月ぶり

 厚労省は6月12日、エスエス製薬が申請していた、ネチコナゾール塩酸塩を主成分とする腟カンジダ治療薬(販売名エスエスカンジダクリーム、フェミディアクリーム、カンジダカユミノンクリーム)を承認した。第1類医薬品の承認は7カ月ぶり。OTC医薬品の腟カンジダ治療用クリーム剤としては3剤目となる。

 ネチコナゾールは抗真菌薬で、医療用医薬品のアトラントの成分。2007年にOTC薬に転用され、「アトラントエース」(指定第2類医薬品、液、クリームの2剤形)との商品名で販売されているが、適応症は水虫とたむしで、外陰部には使用しないよう添付文書に記載されている。


ポスターの記載内容めぐりジェネリック医薬品学会が東京保険医協会に再反論

 東京保険医協会が3月に提示したポスター「ジェネリック(後発医薬品)は医師に相談して」をめぐり、日本ジェネリック医薬品学会は6月19日付で、同協会への“再反論”となる書面を送付した。また、ポスターに関して交わした書面などを、同学会のウェブサイトに時系列で公開した。

 このポスターについて、同学会は3月26日、「記載内容の多くにジェネリック医薬品に関する大きな誤解がある」旨の意見書を送付。これに対し同協会は4月16日付で、「一部の後発品は精度管理が不十分で、現行の後発品の承認審査内容は不安」との趣旨の返書を送っていた。


薬剤師など医療職の登録免許税が減税に、同時訂正申請で

 厚労省は6月12日、薬剤師や医師、歯科医師など医療関係職種の免許保持者が登録名簿の訂正を申請した際に課す、「登録免許税」の取り扱いを変更すると発表した。結婚などで氏名と本籍地都道府県名の2つが変わった場合、従来は1通の申請書で同時に訂正申請を行った場合も課税対象を2件と数え、2000円の税金を課していたが、今後は申請書1通当たりの課税(税額1000円)となる。

 過去5年以内に名簿の訂正で2000円以上を納付した人は、差額を還付請求できる。問い合わせは、厚労省医薬食品局総務課試験免許係(電話03-5253-1111 内線2714、2715)まで。


<新薬DIピックアップ>
アポカイン皮下注30mg《5月29日薬価収載》
パーキンソン病のオフ症状改善に使うレスキュー薬

 パーキンソン病は、「振戦」「筋固縮」「無動」「姿勢反射障害」の4症状を特徴とする錐体外路系の変性疾患である。これら臨床症状の改善には、ドパミン補充療法が有効であるが、ドパミン前駆物質のレボドパ(商品名ドパストン、ドパゾール)の他に、ドパミン受容体刺激薬も広く使用される。ドパミン受容体刺激薬は、カベルゴリン(カバサール他)などの麦角系と、プラミペキソール塩酸塩水和物(ビ・シフロール、ミラペックス)などの非麦角系に分類される。

 これらの薬剤の登場でパーキンソン病治療は飛躍的に進歩したが、一方で長期投与により症状の日内変動(on-off現象)が発現することが問題となっている。

 今回、薬価収載されたアポカイン(一般名アポモルヒネ塩酸塩)は、国内初の皮下注射製剤として開発された非麦角系のドパミン受容体刺激薬である。アポカインは、投与後20分でオフ症状を速やかに改善するとともに、投与後120分で効果が消失する、いわゆる「短時間作用型製剤」である。この特徴から、薬物療法中のパーキンソン病患者に出現したオフ症状に対するレスキュー薬として有用であると考えられている。具体的には、経口のパーキンソン病治療薬を服用中の患者にオフ症状が出現した際に、次に服用する経口薬が効果を発揮するまでの間のオフ症状を、一時的にアポカインで改善するという使い方である。

 海外においては、1993年に英国で承認されて以降、2011年までに米国など世界20カ国以上で使用されている。日本では、11年3月に希少疾病用医薬品の指定を受けている。

 なお、承認時までの国内臨床試験で認められた主な副作用は、傾眠(21.2%)、悪心・好酸球数増加(各18.2%)、あくび(16.2%)などであった。また、重大な副作用として、突発的睡眠、傾眠、QT延長、失神、狭心症、血圧低下、起立性低血圧、幻視、幻覚、幻聴、妄想に注意が必要である。

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