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薬局なんでも相談室2
相談室2:スタッフが妊娠、どう対応?
日経DI2012年7月号

2012/07/10

日経ドラッグインフォメーション 2012年7月号 No.177

 従業員が妊娠した場合に事業者が取るべき対応として、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)」では、「事業主は、その雇用する女性労働者が母子保健法の規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならない」(第12条)、「事業主は、その雇用する女性労働者が前条の保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければならない」(第13条第1項)と定めています。

 労働基準法も、妊産婦に対する変形労働時間制の適用制限として「妊産婦が請求した場合には1日および1週間の法定労働時間を超えて労働させることはできない」(第66条第1項)と定めており、同時に「妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働、深夜業をさせてはならない」(第66条第2項及び第3項)とあります。

 薬局では、(1)休憩時間の延長、(2)休憩回数の増加、(3)就労時間の短縮─といった対応を取るところが多いようです。

 ただ、ご相談のケースのように、習慣性流産など持病がある場合、経過によっては、急に欠勤が増えて業務の継続が難しくなる可能性もあります。医師が妊婦に行った指導内容などを記した、事業主向けの「母性健康管理指導事項連絡カード」を参考にしながら、業務を行える体調かどうか、妊娠した従業員と逐一話し合いましょう。同時に、急な休職を想定して、代替要員を確保しておくことが望まれます。

 ただ、相談者の薬局は、スタッフの数に余裕がないとお見受けします。常勤薬剤師を新たに雇用しようとすると、人件費が膨らむことが予想されますので、まずは現在パートで働いている2人に対して、勤務する時間や曜日を増やせないか、交渉してみることをお勧めします。そして、パート薬剤師をあと1人雇うことを検討してはいかがでしょうか。

 今回のような事態に余裕を持って対応するためにも、日ごろからスタッフが気軽に相談し合えるような環境と、スタッフ全員が「協力し合おう」と思えるような雰囲気を作っておくことが求められます。

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