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もっとカッコいい薬剤師
おいしいコーヒーのいれ方と薬剤師の心得
日経DI2012年5月号

2012/05/10

日経ドラッグインフォメーション 2012年5月号 No.175

 突然だが、クイズである。「大のコーヒー好きで、コーヒーの飲み過ぎについて医師から忠告を受けた時でさえ、『朝はカップ7~8杯、午後はポット1つ分しか飲まぬ』と言ってのけた歴史上の人物は誰か」。答えは、13世紀初頭の神聖ローマ皇帝で、“医薬分業の祖”とも呼ばれるフリードリヒ2世である。

 まさに「春眠暁を覚えず」のこの季節、コーヒーは眠気覚ましにもってこいである。カフェインの薬理作用については、真面目な本誌記事でいつかご解説いただくことにして、今日はわたくしめが、カッコいい薬剤師としてのコーヒーのたしなみを伝授したい。

 ずばりこれからの季節にお勧めなのは、「水出しコーヒー(ダッチコーヒー)」である。口当たりが柔らかでさっぱりとしているだけではない。何と言っても、抽出に使う器具が美しい。そのフォルムは中和滴定の実験器具そのもの。“町の化学者”である薬剤師には、うってつけなのである。オージのウォータードリッパーWDシリーズは、レトロな喫茶店のマスターになった気分も味わえる。さらに、1粒1粒厳選されたジャワロブスタ深煎り豆を使い、毎分35滴の速さで抽出してほしい。おいしくなれ、おいしくなれと願いながら。

 翻って調剤業務。PTPシートの錠剤の状態を1粒ずつ丁寧に確認する。散剤を分包機に正確にまく。時には、シートの尖った切れ端をはさみで丸くするなどの気配りを施したりして─。どうかこの薬が効きますように、患者さんの病気が良くなりますようにと願いながら心を込めて調剤することは、おいしくなれと念じながらコーヒーをいれることと全く同じであり、かつ最も大切なのである。

 気持ちが入っているかどうかなんて、分かりっこないだって? いや、“違いが分かる男(女)”にこそ、カッコいい薬剤師の称号が与えられるのである。(ジャック)

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