DI Onlineのロゴ画像

在宅酸素療法の不勉強で赤面!

2014/09/25

患者宅にあった酸素供給機器。高さは50cmくらいで結構大きい

 先日、ある患者さんのお宅に初めて訪問し、吸入薬の服薬指導をしていました。すると、その患者さんは在宅酸素療法(HOT)を行うことになったようで、酸素供給機器メーカーの担当者が訪問してきました。

 しばらくの間、私は患者さんに服薬指導を、メーカーの担当者はご家族に機器の説明をそれぞれしていました。そして服薬指導が終わり、患者さんと世間話をしながら、横目で在宅酸素の機器を見ると、担当者が酸素を出しっ放しにして説明を行っていました。「ボンベの酸素がもったいないな~」と思いつつ、その説明をご家族と一緒に聞くことにしました。

 私自身、HOTの患者さんに接する機会も珍しくないですが、機器の使用法について説明を聞ける機会はあまりないので、「いやー、勉強になります」などと言いながら、耳を傾けていました。

 そして、緊急時の対応に話が移った時のことです。機器に不具合が生じた際は、機器に貼られている電話番号に連絡するとともに、携行用の小さい酸素ボンベに切り替えるとのこと。私は、さっきから抱いていた違和感を口に出さずにいられませんでした。

 「あのー、この機械の酸素が減ってしまったら、アラームか何かが鳴るのですか?」

 在宅酸素の機械は冒頭の写真の通り、高さ、幅ともに50cmくらいで、それなりの大きさがありましたから、私は中に大きな酸素ボンベが入っているのだろうと思っていたのです。

 メーカーの担当者は固まってしまいましたが、代わりにご家族が教えてくれました。「この機械はルームエアーから酸素を作るんですよ」と。ご家族は医療従事者ということもあり、「ルームエアー」という言葉を使われました。

 在宅酸素の機械の仕組みを知らないなんて、薬剤師ってどうなの……とご家族がお感じになられたかどうかは分かりませんが、恥ずかしい思いをしました。

 自宅で在宅のレポートを書きながら、酸素供給機器のメカニズムを詳しく調べてみました。簡単にいうと、窒素と酸素の濃縮・分離を行う機械なのですね。なので、出しっ放しの酸素をもったいないと感じる必要はありません(厳密には電気代がかかりますが)。

 在宅で自己調節鎮痛法(PCA)や点滴などを行う際、流速が早くなればバッグなどの交換による訪問頻度が増すわけですが、在宅酸素は酸素流量を増加させても、機械が壊れない限りは大丈夫ということになりますね。

 こんな勘違いをしていたのは私だけではないと思いたいですが、やっぱり私だけでしょうか? 先達の方々にはレベルの低い情報で申し訳ありませんが、患者宅に訪問すると色々と勉強できますよ(笑)。

  • 1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

堀籠淳之(中央薬局[北海道旭川市])
ほりごめ あつし氏 北海道旭川市生まれ。東京薬科大学卒業後、同大学の大学院に進学し、薬学専攻博士課程を修了。1999年に旭川に戻って父親が経営する中央薬局に就職し、2010年に代表取締役に就任。本人のブログ「旭川の薬剤師道場」も好評連載中。

連載の紹介

堀籠淳之の「日々是精進!薬剤師道場」
博士号を持ち、薬局経営者になった今も、自らを厳しく律して精進に励む“武闘派”薬剤師の堀籠氏。積極的に参加している勉強会や研修会で仕入れたホヤホヤの医薬品情報・医学的知識や、日常の薬局業務の中で感じた疑問、薬剤師や薬業界に対するメッセージなどを熱く綴ります。

この記事を読んでいる人におすすめ