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日経ヘルスケア2月号特集「“超”採用難時代を乗り越える」より
自院のウェブサイト経由の採用応募が4倍に!

 医師や看護師で売り手市場が続くなど、医療・介護業界はまさに“超”採用難時代に直面しています。そんな中、独自の採用活動により職員を増やしている医療機関や介護事業者もあります。

 医療・介護の経営誌日経ヘルスケア2月号特集「“超”採用難時代を乗り越える」から、知恵と工夫で人材獲得に成功した先進事例の一部を紹介します。
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医療法人倫生会・みどり病院(神戸市西区)

 医療法人倫生会・みどり病院(神戸市西区、急性期一般5・80床、地域包括ケア1・28床)は2013年7月に心臓弁膜症センターを開設し、弁膜症などの治療を手掛けるようになった。地域密着型の医療から急性期医療へと機能をシフトする中で、集患と採用を進めるために情報発信に着手した。

 特に注力したのが、ウェブサイトでの情報発信だ。もともと病院のウェブサイトはあったが、診療科や医師の担当表など最低限の情報のみで、更新も年数回程度だった。そこで、2015年10月から(株)Vitaly(東京都新宿区)代表取締役の竹田陽介氏のコンサルティングを受け、病院一丸となって情報発信を行う体制を構築した。

 まず院内を診療科や看護部、薬剤科、リハビリテーション科など約20チームに分け、チームごとに「Webリーダー」を決定。Webリーダーと竹田氏が面談し、チームごとの情報発信のコンセプトを固めた。例えば看護部のコンセプトは「ともに学び、ともに分かち合う」だ。各チームはコンセプトに沿う形でおおむね月1本のペースで記事を書く。チームごとに公開予定を決め、週3本、月曜、水曜、金曜に公開している(図1)。「病院の業務内容や雰囲気が伝わるため、自分に合う病院かどうか求職者が判断できるようになる」と竹田氏は説明する。

図1 みどり病院のウェブサイトの記事
看護部、薬剤科、リハビリテーション科などの職員が自身の業務に関する記事を執筆。就職説明会で寄せられた質問についてもQ&A形式でまとめて記事にした(※クリックすると拡大表示されます)

左から医療法人倫生会・みどり病院広報担当の宇治原彩夏氏、事務次長の額田鋼志氏、医事課の西口恵利香氏

 最近は、「入職前に全部の記事を読みました」と言って入職してくる職員も少なくないという。自分たちが書いた記事を読んで入職してくれた職員がいることも、記事を書くモチベーションにつながるといえそうだ。

 ウェブの記事を書いた経験のある職員は、2015年10月時点で9%だったが、2019年12月には67%に増えた。2019年12月時点の執筆未経験者には最近入職した職員も多く、経験者の割合は今後さらに増えるとみられる。

 2016年からは年1、2回のペースで就職説明会を開催し、毎回10人前後が参加している(図2)。これまでに説明会を経て12人を採用した。説明会で寄せられた質問はQ&A形式でまとめて記事にしており、ウェブサイトの情報をさらに充実できたという。

図2 みどり病院の就職説明会の参加者数
(※クリックすると拡大表示されます)

 自院のウェブサイトのフォーム経由の採用応募も増えている。採用者に占める、自院のウェブサイト経由の応募の割合は、2015年度は8%だったが、2019年度には32%まで上昇した。

 「自院に合った求職者の応募が増えたことが一番の成果だと感じており、引き続き情報発信に取り組んでいく」と事務次長の額田鋼志氏は話す。


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