
がんになった緩和ケア医が語る
「残り2年」の生き方、考え方
関本剛(著)
1320円(税込み)/2020年9月発行
(株)宝島社
TEL:03-3239-0646
この先、自分はどう生きるべきなのか─。在宅ホスピスのクリニックを経営している筆者の関本剛氏はステージ4の肺癌を宣告された。同氏は、緩和ケア医として1000人以上の看取りを経験している。医師であり、患者となった筆者の生き方や考え方が述べられている書。
前半は、医師の道へ進んだ経緯や癌の宣告時の状況を説明し、自身の思いや意見を率直に述べている。
後半は、「死を語ることのタブーについて」「もし自分がコロナに感染したら」「高額な治療費を巡る現実」など現在の日本の医療が抱える幾つかの問題について、医師としての経験談を交えながら自身の患者としての視点からも考えや意見を紹介している。
「無事に1日を過ごすことが実は当たり前ではない」という言葉が心に響き、生き方を考えさせられる書だ。