2008/07/22
乳がん監修:京都大学乳腺外科学教授 戸井 雅和氏 | ![]() | |||
がんが治り生理もあれば、妊娠・出産は普通にできます。がん治療は終了してしまえば、将来の胎児に悪影響を残ることはなく、また、妊娠・出産ががんの再発リスクを高めることもありません。
ただし、抗がん剤やホルモン剤の影響から早期に閉経してしまうことがあります。早期閉経が生じるか否かは、ご自身の年齢が、薬剤の種類にもよります。また、ホルモン剤は、基本的に長期間、最低でも5年の投与が必要であることも妊娠・出産には影響することでしょう。
用いる薬剤がどれほど閉経のリスクがあるのか、また、治療期間はどれほど必要なのかの説明を十分受けましょう。再発リスクが低ければ、術後の薬物療法を行わないという選択肢もあり得ます。
ただし、子供が欲しいということで、ご自身の判断で術後の薬物療法を途中で中断され、待望のお子様に恵まれた後に、ご本人のがんが再発してしまったというケースがあるのみ事実です。
ご自身の人生設計を主治医にお話になり、十分に考えられた後に術後の薬物療法を選択してください。