2010/03/02
『私とジェシーは“双子”とみんなに呼ばれていたの。私たちは13カ月間離れていたけど、お互いそっくりで、いつも一緒にいたわ。でも、ジェシーががんになって髪の毛が抜けたから……うん、残念だけど、私とジェシーの見分けがつくようになっちゃったの。だから先週、私はどれだけ妹のジェシーを愛しているかを示すために、ちょっと思い切ったことをしようと考えたのよ。そう、私は髪を剃ったの!こんなこと、みんなにおすすめしたいわけではないけれど、でも、私たち二人にとってはぴったりなことだと思っているわ』--Renee,15歳
この章では、きょうだいのために他のティーンたちが実際にしたことが書かれています。今週、あなたがやってみようと思うことを一つか二つ選んで、やってみませんか?
もしできたのなら、次の週はもう二つやってみましょう。
●ただ一緒にいる
・一緒に過ごす。一緒に映画を観る、本を読む、TVを観る。写真や絵できょうだいの寝室を飾る。病院のプレイルームでゲームやなにかの作業を一緒にする。
・お互いを癒す。きょうだいと同じ部屋にいるだけで大きな安らぎが得られます。二人がいちばん心地いいと思うことをしましょう。たとえば抱き合う、「愛している」と言葉で伝える、一緒に笑ったり泣いたりする、一緒に話すなどです。ただ静かに一緒の時を過ごすだけでもいいですよ。
●思いやりを持つ
・友だちとの交流ができるように取りはからう。あなたのきょうだいの友だちにメッセージを書いてもらったり写真を送ってもらう、または伝言を録音してもらいましょう。そして、あなたのきょうだいが友だちにメッセージを伝えるのを手伝いましょう。もし、きょうだいが乗り気なら、友だちに遊びに来てもらいましょう。
・一緒に笑う。笑いは最高の薬だとあなたも聞いたことがあると思います。お笑い番組を一緒に観たり、もし得意なら、冗談を言ったりしてみましょう。
・忍耐強くなる。お互い辛抱強くなりましょう。あなたのきょうだいが不機嫌だったり、ちょっと意地悪だったりすることもあるでしょう。あなたの気分が悪ければ、きょうだいはもっと嫌な気分なのでしょう。あなたが冷静さを失ったと感じたら、ジョギングや、読書をしたり、音楽を聴いたりしましょう。
・軽食を作る。軽食を二人分作って分けましょう。ベランダや寝室に毛布を敷いたりしてピクニックをしましょう。
・新しいスカーフや帽子を買う。きょうだいが治療中に髪の毛が抜けたとき、あなたの買った帽子やスカーフをつけることが楽しみになることでしょう。おそろいであなたの帽子やスカーフも買いましょう。
・陽気でいましょう。ただし“心から”明るく。明るい気持ちでいることは、あなただけでなく家族にとってもいいことです。でも、気分が乗らないときは、常に陽気に振る舞う必要はありません。自然に振舞えばいいのです。
●交流を持つ
・日記の交換。ノートに思っていることや、詩を書いたり、いたずら書きしたり、写真を貼ったりしましょう。これを日記としてきょうだいと交換し合いましょう。そうすることで、声に出して言えない気持ちを伝え合うことができるでしょう。
・一緒に散歩に行く。あなたのきょうだいの気分がいいときは、一緒に散歩に行きましょう。もしくは、窓を開けたり、一緒にベランダに座ったりしましょう。
上に示したアイディアはあなたが自分以外に与えられるだけの余力があるときに実践すればよいのです。自分自身のことを大切にすることも忘れないでください。それは誰にでも必要なことです。自分自身のケアについては、「自分自身のケア」の章を参照してください。
きょうだいのために他にできることはありますか?
このリストに書いてみましょう。
(監修:東京大学大学院家族看護学分野 上別府 圭子)
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