2009/12/15
『僕は相変わらず友達に会っているけど、以前とは変わってしまっている。僕には興味のないことしか言わないから。学校のダンスパーティーに行くとか、手紙を出しに行くとか・・・。自分がのけ者になったような気がすることがあるけど、僕は今はパパのことがとても心配で、バスケットボールでどこが勝っただとかはどうでもいいんだ。でも、僕と同じようにお父さんががんになった子と知り合いになって、その子とは今までいた友達よりもずっと気持ちが通じる。』--親のがんを経験したHamid,15歳 |
あなたにとって友達は大切なもので、友達にとってもあなたはとても大切です。以前は何でも話し合うことができた親友が、親ががんになったことによって、すっかり変わってしまったように感じることもあるでしょう。そのようなときは、次のようなことを考えてみましょう。
あなたの友達は何を話したらいいか分からないのかもしれません。
・どう言ったらいいのか分からない場合や、質問することがいけないことのように思っている場合もあります。
・友達が、あなたの親のがんについてや、あなたが今どうしているかを尋ねようとしなくても、優しく接しましょう。
・まずあなたから話をする必要があるかもしれません。
こんなふうに話しかけてみましょう。 『私の親がどうなっているのかを話すのは大変だし、君も聞きづらいと思う。でも、何か聞きたいことがあれば尋ねていいよ。』 |
友達は答えにくい質問をするかもしれません。
・親が受けているがんや治療についてあなたが答えたくないこともあるでしょう。
・こんなふうに言ってみましょう: 『今どういう状況か全部は話せないけど、質問してくれてありがとう。医者が言うには、(ここにあなた自身の情報を加えましょう)。』
話したくないときは、こんなふうに言ってみましょう。 『うちの親のことを心配してくれてありがとう。でも、そのことはもっとあとで話していいかな?』 |
友達には友達の生活があります。
・友達はもうあなたのことなど考えていないと感じるかもしれません。友達は順調な生活をしているのに、あなたはそうではないと思うかもしれません。友達が他の友達と一緒にいるのを見たり、あなた抜きで何かをしているところを見るのはつらいかもしれませんが、彼らにも彼らの生活があることを理解してあげましょう。友達はあなたのような状況にはいませんから、関わりにくく感じているのかもしれません。
こう言ってみたらどうでしょう。 『最近、君と一緒に遊びに行ってないね。父さんが病気になってから、そのことで頭がいっぱいになっていたんだ。今でも君と友だちでいられてうれしい。ねえ、明日一緒に遊びに行かないかい?』 |
●楽しい時間をもち、新しい友達を作る
・昔からの友達
いろんなことで頭が一杯であったとしても、友達と一緒にいたり、楽しく過ごすことはできます。もし家を空けることができないならば、友達に遊びに来てもらいましょう。リラックスできる時間を作りましょう。あなたにはそうした時間が必要です。友達と一緒にすると楽しいことのリストを作ってみましょう。そして、それを実行しましょう!
・新しい友達
今もあなたにはたくさんのことが起きています。以前の友達とは疎遠になってしまったり、共通の話題が少なくなくなってしまったかもしれません。でも、新しい友達を作ればいいのです。廊下ですれ違うだけだった子が、今は挨拶をしてくれることもあります。以前の友人が、再びあなたの生活に入り込んでくることだってあります。心を開いて新しい友情を育みましょう。
サポートグループに参加したり、病院や診療所に行くのは新しく友達を作るいい機会です。あなたと似たような経験をしている人たちと付き合うことはあなたにとってもよいことです。さぁ、一緒に楽しく過ごしましょう。休息をとることはすべての人にとって有益です!
●つらい言葉に対処する
残念なことに、意地悪なことを言う子もいます。配慮のない言葉をかけたり、事情が分らずにしゃべる子もいます。理由はどうあれ、他の子があなたのことや、がんのことや、あなたの親のことで冗談を言ったり、つらい言葉を投げかけてくると大変傷つくものです。
どうすればいいか? ・無視しましょう。 |
(監修:東京大学大学院家族看護学分野 上別府 圭子)
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