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がん臨床研究のABC-Z

2018/11/23

第15回

臨床研究に参加した場合、個人のプライバシーは守られますか?

 臨床研究に参加される患者さんの個人情報は慎重に取扱われ、プライバシーに関する個人情報はきちんと守られます。どんな場合にも開示することはありません。

 共同研究などで施設外にデータが提出される場合は、参加された方の氏名、生年月日や本人が特定できるような情報は、符号を付けられ、患者さんを特定できるデータはなくなります。イニシャルや施設の病歴番号を付けたりすることも禁じられています。学会発表する場合にも対象者が特定出来ないようにされています。

 最近では遺伝子解析なども行われますが、この場合にも頂いた血液などの試料を測定施設に送付する前に符号を付けて管理します。このようにすることで、試料の解析を行う研究者には患者さんの個人情報は伝わりません。

 施設内においても、患者さんの個人情報は厳重に守られ外部に漏れるようことはありません。各施設の倫理委員会では研究毎に「個人情報管理責任者」を決めておくように指示し、試料の保管場所には鍵が掛かるか、電子化されたデータの保管にはパスワードが厳重に管理されているか、試料を廃棄する具体的な方法が適正であるかを審査しています。

 次回は「臨床研究に参加すると医療費の負担が増えますか?」です。


藤井 雅志(ふじい まさし)氏
特定非営利活動法人日本がん臨床試験推進機構(JACCRO)臨床試験委員長
前日本大学医学部医学部消化器外科学 教授、1975年日本大学医学部卒

連載で「臨床研究」に関する情報をお届けしたいと思います。
簡単な自己紹介を致します。消化器外科医ですが、主にがんの化学療法を担当しています。現在「NPO法人日本がん臨床試験推進機構:通称JACCRO」に所属して、主に消化器がんの臨床研究を行っています。私が医師になった昭和50年代は外科医が主にがんの化学療法を行っていました。胃がんばかりでなく、乳がん、大腸がんの化学療法も外科医の守備範囲でした。後になって「外科医の片手間の化学療法」と揶揄されるようになったのですが、当時は目の前にいる切除不能胃がん、再発胃がんを診ていただける腫瘍内科がまだ無い時代でしたので、われわれ外科医が化学療法をせざるを得ませんでした。現在でも多くの外科医が癌の化学療法の一端を担っています。

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