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がん臨床研究のABC−Z

2018/8/7

第7回

臨床研究に参加を勧められましたが、断るとどうなるでしょうか?

 全く問題ありません。担当医師は口頭で「お断りになっても構いませんよ」と説明します。臨床研究の説明文書には「あなた自身の自由な意志で参加をお決め下さい」と必ず書かれています。

 断るとこの先、担当医との関係が悪くなるのではないか? 良い治療を受けさせてくれないのでは? と心配される方も多いと思います。大丈夫です。お断りになっても担当医は診療ガイドラインに準じて、あなたにとって一番良いと思われる治療を必ず選択します。

 臨床研究に熱心な医師は丁寧に説明することを心がけていますが、それでも同意を得られなかった事を経験しています。患者さんにとっては初めての経験ですが、担当医は様々なケースを経験しているので気遣いは不要です。

 断る理由として、「臨床研究」と聞いて「実験、試験、モルモット」と考える方が多いのではと思います。このような不安をもたらすのは、説明にあたる医師が未熟であったり、説明にかける時間が少なかったりするためであることが多いようです。医師も臨床研究の経験を重ねることが大事だと考えています。

 次回は「臨床研究に参加しようと思いますが副作用が心配です」です。


藤井 雅志(ふじい まさし)氏
特定非営利活動法人日本がん臨床試験推進機構(JACCRO)臨床試験委員長
前日本大学医学部医学部消化器外科学 教授、1975年日本大学医学部卒

 連載で「臨床研究」に関する情報をお届けしたいと思います。
 簡単な自己紹介を致します。消化器外科医ですが、主にがんの化学療法を担当しています。現在「NPO法人日本がん臨床試験推進機構:通称JACCRO」に所属して、主に消化器がんの臨床研究を行っています。私が医師になった昭和50年代は外科医が主にがんの化学療法を行っていました。胃がんばかりでなく、乳がん、大腸がんの化学療法も外科医の守備範囲でした。後になって「外科医の片手間の化学療法」と揶揄されるようになったのですが、当時は目の前にいる切除不能胃がん、再発胃がんを診ていただける腫瘍内科がまだ無い時代でしたので、われわれ外科医が化学療法をせざるを得ませんでした。現在でも多くの外科医が癌の化学療法の一端を担っています。



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