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がん診療の現場から

2019/6/7

セカンドオピニオンを受けない方が良い場合は?

 私は大阪大学附属病院で消化器がんの患者さんに薬物療法を行っていますが、進行がんの患者さんがセカンドオピニオンを受けにいらっしゃることがしばしばあります。お話をすると、「セカンドオピニオンを受けなさいと家族に言われてきました」「主治医の説明に納得いかずにきました」などの理由をおっしゃることが多いです。がんを告知しない場合が多かった昔とは異なり、今は告知が行われることが普通です。その場合により良い治療選択肢を求めてセカンドオピニオンのために別の病院を紹介されることは、珍しくありません。

 ただし、どんな場合でもセカンドオピニオンを探しに行くのが良いとは限りません。例えば胃がんなどの進行の速いステージ4のがんで、症状が出ているような場合は、速やかに抗がん薬を投与することで進行を食い止めることが必要になります。セカンドオピニオンを求めるのは良いことですが、そのために治療が遅れてしまい、結果が悪くなってしまうこともあります。時間を取られすぎないようにすることが大切です。

 最初の病院でセカンドオピニオンを受けたいと言って、実際にセカンドオピニオンを受けるまでには、1週間から2週間程度かかると思います。検診で見つかった患者さんや症状がなく状態が良い患者さんであれば、この程度の期間は問題ありません。しかし症状が出ていて、抗がん薬が必要と医師に言われた場合には、1週間、2週間、治療が遅れると、どんどん悪くなってしまう可能性があります。セカンドオピニオンを得て、納得することはとても大切なことですが、セカンドオピニオンを受けるための時間がある状態なのかをきちんと主治医に確認しておくことが重要です。


佐藤 太郎(さとう たろう)氏
大阪大学先進癌薬物療法開発学教授

1993年弘前大学医学部卒。弘前大学第一内科で坂田優氏の薫陶を受ける。
Case Western Reserve Univ. School of Medicine、Univ. of Colorado Health science Ctr. School of Medicineを経て、2003年近畿大学腫瘍内科助手、2005年講師。2011年大阪大学先進癌薬物療法開発学准教授、2013年より現職。
「2000年から2010年ころまで、日本における新規抗がん剤の導入は、世界より数年遅れているのが一般的でした。そこには政治的な問題もありますが、新薬を適切に患者に使用し、評価する、薬物療法医が十分いない事も大きな要因となっていました。私たちは、2011年から大阪大学消化器外科教室と共同し、腫瘍内科として、新薬の導入に努めています」

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