2010/11/22
今の仕事って、ほとんど朝から晩までパソコンに向かいっぱなしというものが多いですよね。
私は乳がんに罹患し、手術で利き腕側のリンパ節を22個とりました。そのため、夢中になって仕事をしていると、夕方には腕がダルダル。握力が落ちて、マウスも握れない状態になりました。
リンパ浮腫は気になりますが、仕事は待ってくれません。それに、症状を説明しても見た目はわからないので理解されにくく、忙しく働いている間に忘れてしまいます。
ところが、このリンパ浮腫っていうのは、目に見えて現れたときはすでに遅し!なんですよね。だから自分で防御するしかないのです。それで、私はいろいろなグッズを試しました。なにせ、もともとが文房具オタクですから。選りすぐりを紹介します。
◆腕枕
腕枕はキーボードの手前に設置(写真A/B)。よく売っているマウスパッドと一体になっているタイプは、操作の邪魔になることが多いのでおすすめしません。
◆ひじのせアーム
ひじのせアームは、インターネットで発見しました(写真C/D)。これは、机などに端部をはさみ、これを支点に腕の動きに合わせてひじを支えてくれるというすぐれもの。ひじの高さも角度も自由自在。面白いようにグリグリついてきてくれます。見た目はごついのですが、マウスパッドも付属しているので、とても重宝しました。
ちょうど安売りしていたので、私は2セット購入! もう3年使っていますが、まったくヘタレなし!グラフィック系の職種の方には超おすすめの品です。値段も約5,000円で頻度を考えると安いものです。
◆自分の手の大きさにあわせたマウスとマウスパッド
そして、意外にバカにならないのがマウス! パソコンにもれなく付いてくるマウスは使わないように。マウス自体重たいし、クリックも反応悪いです。家電量販店へ行くとたくさんのマウス見本があるので、実際にいじり倒して、自分の手の大きさや形にあったものを購入することをおすすめします(写真E/F)
それと、マウスパッドも重要。いいものはびっくりするほど反応が速いです。デザインや色もたくさんあるから、ぜひトライしてみてください。
(桜井なおみ)
抗がん剤のなかには、爪と指先に“くる”ものがある。乳がんで抗がん剤治療中だった私のところにも、きた。
爪をちょっと引っかけると、何の相談もなくサクッと剥がれる。逆に、何もしないのに指先がジンジンしびれる。力が入らないので、缶コーヒーなどはダメ、フタが空かない。ペットボトルも厳しい感じ。
まあ、缶コーヒーならハサミとか、ボールペンとか、道具を使えば開けられるし、究極は飲まなきゃいい話。でも、パソコンのキーボードが打ちにくいのは困った。
一番の対策は爪切り。短ければ引っかける事故が減るので、エメリーボード(爪やすり)を使って、短く短く。ふつうの爪切りは、切ってるそばからひびが入るので、やめよう。あとは、キーボードの扱いもやさしく。
味覚マヒもあった。家族はたいてい大目に見てくれたが、私が作った味のないみそ汁にはクレームが……。調味料は、計量が基本。スパイスの味はわかる場合が多いので、香辛料でごまかすのもテです。