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2017/10/02

「がん対策推進基本計画(案)」を読んで、パブリックコメントを書こう

福原麻希=医療ジャーナリスト

「パブリックコメント」に参加してみよう!
 第3期計画案の発表とともに、「パブリックコメント」も募集が始まった。パブリックコメントは「電子政府の総合窓口e-Gov(イーガブ)」の「意見・要望を提出する」から、全省庁の意見募集中の案件をキーワード検索で調べることができる。

 基本計画のパブリックコメントは、これまでも実施されてきた。だが、透明性を確保するために実施されているにもかかわらず、その実態は「あまりよくわからない」という声をよく聞く。そこで、前回第2期計画案に対しては、どのような意見が寄せられたか調べた。このときは30日間の募集の結果、2141件の意見が集まった。具体的な内容は、パブリックコメントの結果公示案件の中に募集から1カ月半後に公表され、現在も読むことができる。

 50件以上同様の趣旨の意見が寄せられたのは、「希少がん(膵臓がん・NET・GIST等)の対策を進めてほしい(研究や治験の推進、ガイドラインの作成、患者の集約化等)」「ドラッグラグ・デバイスラグをなくしてほしい(特に、適応外薬に関する取組みの強化、アクセス制度の導入等)」「質の高い緩和ケアを推進してほしい(除痛率の導入、研修の義務化、病院の医療用麻薬使用量の公表、心のケアの充実、研修の充実等)」の3件だった。厚労省健康局がん・疾病対策課によると、「これらは課内で手分けして、すべての投稿に目を通します。意見の内容ごとに整理されたあとは、課長も局長も読んでいます」と言う。

 では、実際にはどのような意見が反映されるのか。「すべてのご意見は内容を勘案して採否を決めています。一方、基本計画の骨子にかかわることや、がん対策推進協議会で有識者がすでに議論したテーマや内容については原案通りになることが多いです。また、医学的に間違った内容は反映されません」と厚労省健康局がん・疾病対策課は言う。さらに、強調したい意見について、同一組織の同一人物が何度も意見提出することがあるが、「同一意見はまとめて検討されます。数の多さが反映されるわけではありません」と話す(同)。

 パブリックコメントについて、全国がん患者団体連合会(全がん連)理事長の天野慎介さんは「必要ながん対策が計画案に反映されていない場合、患者やサバイバー、はやはり、意見を出していかなければなりません」と参加の必要性を話す。だが、行政の手続き上の意見募集にはなるのでは、という懸念もある。

 パブリックコメントの書き方については、ビジネスマナーと同じように長々と意見を書かず、問題点とその背景を簡潔に指摘することが大切になる。本サイト「がんナビ」では、これまでにパブリックコメントを書いた経験のある人にアンケート調査をした結果、以下のようなアドバイスを寄せてもらった。「問題意識を持っていても、意見を出す人は少ない。パブリックコメントを書くことが『当たり前だよ』となってほしいと思う」(40代女性)という意見もあった。敷居が高いと躊躇しがちだが、一度パブリックコメントを書いてみてはどうだろう。

「行政を責めるような言葉を使わず、感情を交えず意見を書くこと」(40代女性)
「結論(自分の意見)は先に書くこと。複数あるときは箇条書きにする」(60代)
「どの項目の何に対して、どう標記したらいいかを端的に指摘する。その上でエビデンスや具体例を書くこと」(匿名)
「国の政策は国民の不特定多数が直面している問題を解決するためのものであり、個別や地域特有の問題を解決するためのものではないと意識すること」(40代)

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