スイスHoffmann-La Roche社は7月6日、CD3とCD20を標的とする二特異性抗体であるmosunetuzumabについて、少なくとも2つの全身治療を受けた成人の再発または難治性の濾胞性リンパ腫を対象にした申請が米食品医薬品局(FDA)により受理されたと発表した。またFDAは、mosunetuzumabを迅速審査の対象に指定した。
今回の米国における申請は、多施設オープンラベルフェーズ1/2試験であるGO29781試験の結果に基づく。試験の結果、 数多くの治療を受けた濾胞性リンパ腫患者へのmosunetuzumab投与は高い完全奏効(CR)率を示し、CRが得られた患者の多くで少なくとも18カ月効果が持続していた。観察期間中央値18.3カ月でCR率は60%(90人中54人)、奏効率は80%(90人中72人)、無増悪生存期間(PFS)中央値は17.9カ月、奏効期間中央値は22.8カ月だった。
mosunetuzumabは欧州医薬品庁(EMA)医薬品委員会(CHMP)から条件付き承認の推薦を得ている。