ソレイジア・ファーマは6月20日、有機ヒ素化合物でミトコンドリア標的薬であるダリナパルシン(SP-02)が、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象に厚生労働省から製造販売承認を獲得したと発表した。
ダリナパルシンが、再発または難治性のPTCLに対して良好な抗腫瘍活性を示すことは、日本、韓国、台湾、香港で行われたアジア国際共同多施設単群オープンラベル非盲検化フェーズ2試験で確認されていた(関連記事)。
試験の結果、効果の評価が可能だった57人において、独立効果評価委員会の判定による奏効率は19.3%(90%信頼区間:11.2-29.9)だった。11人のうち、5人(8.8%)は完全奏効(CR)、6人(10.5%)は部分奏効(PR)だった。PTCL-NOS患者における奏効率は16.2%、AITL患者における奏効率は29.4%、ALK陰性ALCL患者においては奏効は認められなかった。病勢安定(SD)を含めた病勢コントロール率は45.6%(90%信頼区間:34.3-57.3)で、半数以上の患者で腫瘍の縮小が認められた。
奏効期間(DOR)中央値は5.2カ月(90%信頼区間:2.7-12.6)。65人中9人(13.8%)は6サイクルを超えて投与が続けられた。4人は10サイクル以上の投薬を受けており、最も期間が長い患者は39サイクルと約41カ月効果が持続していた。無増悪生存期間(PFS)中央値は3.3カ月(90%信頼区間:1.9-4.2)、全生存期間(OS)中央値は17.4カ月(90%信頼区間:10.3-23.3)だった。