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2022/06/05

ニボルマブ+イピリムマブ治療を受けた中リスク・高リスクの進行腎細胞癌で健康関連QOLの改善はPFSとOSを延長【ASCO 2022】

八倉巻尚子=医学ライター

進行腎細胞癌において、治療前および治療中の健康関連QOL(HRQoL)は予後と関連し、HRQoLが良好なほど無増悪生存期間(PFS)も全生存期間(OS)も延長することが、ニボルマブイピリムマブ療法とスニチニブを比較したCheckMate 214試験のHRQoL解析で明らかになった。

 米国Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのRobert J. Motzer氏らが、6月3日から7日にシカゴとハイブリッド形式で行われている米国臨床腫瘍学会(ASCO 2022)で発表した。

 CheckMate 214試験において、ニボルマブ+イピリムマブはスニチニブと比較して、中リスク・高リスク患者の初回治療として、臨床的有用性とHRQoLの改善を示した。今回の解析では、進行RCC患者の増悪や死亡のリスクを知るため、HRQoLの予後予測能が検討された。
 
 中リスク・高リスク患者の観察期間5年間のデータを用いて、治療前のHRQoLとPFSおよびOSとの関連性、試験治療中のHRQoLとPFS、OSの関連性が解析された。HRQoLは19項目のFunctional Assessment of Cancer Therapy kidney symptom index(FKSI-19)の総スコアと疾患関連症状の身体的サブスケール(DRS-P)により評価された。
 
 解析対象は847人(ニボルマブ+イピリムマブ群425人、スニチニブ群は422人)、年齢中央値は61歳、男性が73%、IMDC予後リスクで中リスクが79%、高リスクが21%だった。FKSI-19総スコアの平均は59.6で、これは米国の一般集団のスコアと変わらなかった。

 PFSについて、治療前あるいは治療中のスコアが高いほど、増悪もしくは死亡リスクが有意に減少した。治療前のFKSI-19総スコアのハザード比は0.91(95%信頼区間:0.86-0.95)、p=0.0001であり、DRS-Pスコアは0.89(95%信頼区間:0.84-0.94)、p<0.0001で、どちらも有意にPFSとの関連性が示された。また治療中のFKSI-19総スコアのハザード比は0.88(95%信頼区間:0.84-0.93)、p<0.0001、DRS-Pスコアは0.84(95%信頼区間:0.79-0.89)、p<0.0001であった。
 
 OSについても関連性が示され、治療前あるいは治療中のスコアが高いほど、死亡リスクが有意に減少した。治療前のFKSI-19総スコアのハザード比は0.83(95%信頼区間:0.80-0.87)、p<0.0001で、DRS-Pスコアは0.80(95%信頼区間:0.76-0.84)、p<0.0001だった。
 
 また治療中のFKSI-19総スコアのハザード比は0.69(95%信頼区間:0.64-0.74)、p<0.0001、DRS-Pスコアは0.65(95%信頼区間:0.60-0.71)、p<0.0001であった。これはFKSI-19総スコアが5ポイント改善するごとに、死亡リスクは31%減少し、DRS-Pスコアが4ポイント改善するごとに、死亡リスクは35%減少することを示す。この結果から、治療前のHRQoLとOSよりも、治療中のHRQoLとOSの関連性が強いことを示しているとした。
 
 さらに、HRQoLのスコアが5ポイント以上の上昇を改善、変化なしか5ポイント未満の上昇・低下を維持とし、5ポイント以上の低下を悪化と定義した。その結果、6カ月時点のランドマーク解析で、FKSI-19総合スコアの改善または維持が見られた患者(301人)のOS中央値は67.8カ月、悪化した患者(397人)では32.0カ月、ハザード比は0.48(95%信頼区間:0.39-0.59)、p<0.0001で、HRQoLの改善・維持は死亡リスクを52%減少させた。DRS-Pスコアでも同様の結果になったという。
 
 治療別にニボルマブ+イピリムマブ群とスニチニブ群に分けても同様の結果であった。ニボルマブ+イピリムマブ群では、FKSI-19総合スコアの改善または維持が見られた患者のOS中央値は未達、悪化した患者では34.7カ月、ハザード比は0.39(95%信頼区間:0.29-0.53)、p<0.0001だった。スニチニブ群では、FKSI-19総合スコアの改善または維持が見られた患者のOS中央値は48.9カ月、悪化した患者では27.0カ月、ハザード比は0.57(95%信頼区間:0.43-0.76)、p=0.0001であった。

 以上の結果から、CheckMate 214試験の中リスク・高リスクRCC患者において、より良好なHRQoLスコアはPFS、OSの延長に関連し、治療前のHRQoLよりも治療中のHRQoLの変化がより強い関連性を示したとした。これらの結果は、患者のHRQoLの測定および予後予測において患者報告アウトカムの重要性を示しているとした。

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