米Bristol Myers Squibb社は5月16日、未治療のPD-L1発現が1%以上で局所進行または転移を有する尿路上皮癌に対して、抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法は、標準的な化学療法と比べて全生存期間(OS)の有意な延長を認めなかったと発表した。フェーズ3試験である CheckMate -901試験の結果示された。OSはCheckMate -901試験の主要評価項目の1つだった。その他の主要評価項目、副次評価項目の解析のため、試験は継続されている。
進行尿路上皮癌全体の1次治療として、免疫チェクポイント阻害薬はこれまでの試験で白金系抗癌薬ベースの標準的な化学療法を上回る結果を示すことができていない。今回も同様の結果となった。
CheckMate -901試験は、未治療の局所進行または転移を有する尿路上皮癌患者を対象にした無作為化オープンラベルフェーズ3試験。主要試験としてニボルマブとイピリムマブの併用と標準的な化学療法を比較、サブ試験としてニボルマブと化学療法の併用と化学療法のみを比較する。
主要試験において、707人が3週おきにニボルマブ1mg/kgとイピリムマブ3mg/kgを4サイクル投与し、その後最長2年間ニボルマブ480mgを4週おきに投与する群と3週おきに化学療法(ゲムシタビン-シスプラチンまたはゲムシタビン-カルボプラチン)を6サイクル投与する群に無作為に割り付けられた。主要試験の主要評価項目は、シスプラチンベースの化学療法が不適な患者におけるOSと腫瘍細胞におけるPD-L1発現が1%以上の患者におけるOS。副次評価項目は全無作為化患者におけるOS、無増悪生存期間(PFS)と安全性。
サブ試験は、シスプラチン投与が適格な患者を対象にニボルマブと化学療法の併用と化学療法のみを比較する。
今回発表されたのは、主要試験における腫瘍細胞におけるPD-L1発現が1%以上の患者における最終解析の結果。