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2022/04/14

PD-1とCTLA-4に対する二重特異性抗体MEDI5752が進行固形癌に有効な可能性【AACR 2022】

横山勇生=編集委員

 免疫チェックポイントであるPD-1CTLA-4に対する二重特異性抗体MEDI5752が、進行固形癌に有効である可能性が明らかとなった。進行固形癌を対象にオープンラベル多施設で実施されているフェーズ1試験で良好な抗腫瘍効果が認められ、1回の投与量が1500mg未満で忍容性が良かった。4月8日から13日に米ニューオリンズとハイブリッド形式で開催されたAmerican Association for Cancer Research Annual Meeting 2022(AACR 2022)で、オーストラリアPeter MacCallum Cancer CentreのBen Tran氏が発表した。

 フェーズ1試験は、ECOG PS 0-1で18歳以上の標準療法抵抗性または受けられない患者を適格として実施されている。用量漸増コホートで、患者は3週おきにMEDI5752を2.25mgから2500mgの10段階に分けて投与され、拡大コホートで免疫療法未治療の患者に2000mgが投与された。試験の主要目的は安全性と最大耐量(MTD)の同定。副次目的は、 予備的な抗腫瘍効果、薬物動態、免疫原性など。探索的目的は薬力学バイオマーカーと受容体占有率の評価だった。

 試験には86人が登録された。用量漸増コホートで61人、拡大コホートで25人だった。患者の年齢中央値は60.5歳、男性が75.6%だった。患者が多かった癌種は、腎細胞癌(22.1%)、非小細胞肺癌(16.3%)。90.7%は免疫療法を受けた経験がなかった。PD-L1発現1%未満は61.6%だった。

 試験の結果、MEDI5752は用量依存的な薬物動態を示し、225mg超の投与量で末梢のPD-1受容体占有率が90%を超えていた。また、用量依存的な末梢CD4陽性T細胞の増殖と活性化が認められ、500mg以上で抗CTLA-4抗体1から3mg、抗PD-L1抗体10mg/kgで得られる変化を超えていた。また、新規のT細胞クローンの増殖が起きていた。

 86人における奏効率は19.8%。1人で完全奏効、16人で部分奏効が認められた。奏効は腎細癌癌など様々な癌種で認められ、奏効した患者は全て免疫療法未治療だった。奏効期間中央値は17.5カ月(95%信頼区間:5.7-NE)。病勢コントロール率は、53.5%だった。6週以内の腫瘍循環DNA(ctDNA)の50%以上の減少を指標とした分子学的効果(評価可能は63人)は36.5%で認められた。

 多く認められた免疫関連の副作用は皮膚毒性と肝毒性だったが、グレード3/4の下痢/大腸炎は、抗PD-L1抗体と抗CTLA-4抗体を同時に投与した場合に起こると推定される割合より少なかった。投与量が1500mg以上だった53人においては、グレード3/4の治療関連副作用発現が27人に発現、治療関連副作用による投薬中止が25人に発現し、忍容性は乏しかった。一方、1500mg未満だった33人においては、グレード3/4の治療関連副作用発現は6人、治療関連副作用による投薬中止は3人で忍容性が1500mg以上より良かった。

 現在、500mgから700mgの投与量で腎細胞癌と非小細胞肺癌を対象にした拡大コホートが実施されている。

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