米Merck社は3月25日、PD-L1陽性(CPS 1以上)の治療抵抗性、再発または転移を有する子宮頸癌を対象に、抗PD-1抗体ペムブロリズマブと化学療法±ベバシズマブの併用療法について、欧州医薬品庁(EMA)医薬品委員会(CHMP)から承認推薦を得たと発表した。
今回の承認推薦は、無作為化三重盲検フェーズ3試験であるKEYNOTE-826試験の結果に基づく。KEYNOTE-826試験は、成人の残存、再発または転移を有する子宮頸癌に対する1次治療として、ペムブロリズマブ、白金系抗癌薬ベースの化学療法±ベバシズマブを投与する群(ペムブロリズマブ群)とプラセボと白金系抗癌薬ベースの化学療法±ベバシズマブを投与する群(プラセボ群)を比較している。
試験の結果、PD-L1 CPS 1以上の患者において、OS中央値はペムブロリズマブ群がNR(95%信頼区間:19.8-NR)、プラセボ群が16.3カ月(95%信頼区間:14.5-19.4)で、ハザード比0.64(95%信頼区間:0.50-0.81)、p=0.0001で有意にペムブロリズマブ群で延長していた。PFS中央値はペムブロリズマブ群が10.4カ月(95%信頼区間:9.7-12.3)、プラセボ群が8.2カ月(95%信頼区間:6.3-8.5)で、ハザード比0.62(95%信頼区間:0.50-0.77)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で延長していた。
PD-L1陽性の治療抵抗性、再発または転移を有する子宮頸癌を対象にしたペムブロリズマブと化学療法±ベバシズマブの併用療法は、米国で2021年10月に承認されている(関連記事)。日本においては、2021年10月に承認申請が行われている(関連記事)。