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2022/02/02

BRAF V600E変異陽性甲状腺未分化癌にダブラフェニブとトラメチニブ併用が有効な可能性、12カ月OS率51.7%

横山勇生=編集委員

 BRAF V600E変異を有する甲状腺未分化癌に、BRAF阻害薬であるダブラフェニブ、MEK阻害薬であるトラメチニブの併用が有効である可能性が明らかになった。 BRAF V600E変異陽性の稀な進行固形癌を対象に併用療法の効果を評価していたオープンラベル多施設フェーズ2試験ROARのアップデート解析の結果、甲状腺未分化癌患者のコホートで良好な抗腫瘍効果と持続的な効果が示された。アップデート解析の結果は、Annals of Oncology誌に1月10日に掲載された。

 甲状腺未分化癌は、甲状腺癌全体の2%程度を占めるが、診断後の平均生存期間は3~6カ月程度極めて予後不良なことで知られている。ヨウ素の取り込みも弱く、既存の甲状腺癌の治療の有効性も低いとされている。進行癌に対する既存治療の奏効率は15%程度と言われている。BRAF V600E変異は、甲状腺未分化癌の10%から50%に発現するとされている。ROAR試験の早期の結果を受けて、米国においてはBRAF V600E変異陽性甲状腺未分化癌を対象にダブラフェニブとトラメチニブの併用療法が承認されている。

 ROAR試験の甲状腺未分化癌のコホートには、切除不能または転移を有する患者36人が登録された。患者にはダブラフェニブ 150mgが1日2回、トラメチニブ 2mgが1日2回投与された。主要評価項目は研究グループの評価による奏効率で、副次評価項目は奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)と安全性だった。

 今回発表されたのは、2020年9月14日をデータカットオフとした観察期間中央値11.1カ月(0.9-76.6)の結果。解析の結果、奏効率は56%(95%信頼区間:38.1-72.1)で3人で完全奏効(CR)が得られた。12カ月DOR率は50%。PFS中央値は6.7カ月、OS中央値は14.5カ月だった。12カ月PFS率は43.2%、12カ月OS率は51.7%、24カ月OS率は31.5%だった。

 ダブラフェニブとトラメチニブ併用療法の安全性に関する新たな問題は認められなかった。

 日本においては、ノバルティス ファーマが甲状腺未分化癌を含むBRAF変異陽性固形癌を対象にダブラフェニブとトラメチニブ併用療法のフェーズ2試験を進めている。また、小野薬品がBRAF変異陽性甲状腺癌を対象にBRAF阻害薬であるエンコラフェニブとMEK阻害薬であるビニメチニブのフェーズ2試験を行っている。

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