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2022/01/23

高齢者の進行大腸癌の初回治療はフルオロピリミジンとベバシズマブの併用療法が推奨に【ASCO GI 2022】

横山勇生=編集委員

 高齢者の進行大腸癌の初回治療は、フルオロピリミジンベバシズマブの併用療法が推奨されることが明らかとなった。mFOLFOX7またはCapeOXとベバシズマブの併用療法と、5-FU/l-LVまたはカペシタビンとベバシズマブの併用療法を比較したフェーズ3試験であるJCOG1018試験(RESPECT試験)の結果、オキサリプラチンを追加投与しても生存期間の改善は認められなかった。1月20日から22日に米サンフランシスコとハイブリッド形式で開催されたGastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI 2022)で、埼玉医科大学の濱口哲弥氏が発表した。

 RESPECT試験の対象は、組織学的に腺癌であることが確認された切除不能な転移を有する大腸癌で、70歳から74歳でECOG PS 2の患者か75歳以上のECOG PS 0-2の患者だった。患者は、オキサリプラチンを追加投与する群(オキサリプラチン追加群)とオキサリプラチンを投与しない群(オキサリプラチン非投与群)に1対1で割り付けられた。5-FU/l-LVとカペシタビンのどちらを選択するかは、医師の選択により決定された。

 投与の選択肢は、オキサリプラチン追加群がmFOLFOX7とベバシズマブの併用療法、CapeOXとベバシズマブの併用療法、オキサリプラチン非投与群が5-FU/l-LVとベバシズマブの併用療法、カペシタビンとベバシズマブの併用療法だった。カペシタビンの投与量は、クレアチニンクリアランス推定値によって調整された。

 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率、安全性などだった。

 RESPECT試験で、2012年9月から2019年3月までに251人が無作為化割り付けされた。126人がオキサリプラチン追加投与群、125人がオキサリプラチン非投与群だった。両群の患者背景に差はなかった。患者の93%がPS 0または1で75歳以上だった。

 オキサリプラチン追加投与群は、年齢中央値79歳(71-89)で、70歳から74歳が5%、75歳から79歳が46%、80歳から84歳が37%、85歳以上が16%だった。PS 0が57%、PS 1が37%、PS 2が6%だった。オキサリプラチン非投与群は、年齢中央値80歳(70-91)で、70歳から74歳が5%、75歳から79歳が45%、80歳から84歳が38%、85歳以上が13%だった、PS 0が50%、PS 1が42%、PS 2が9%だった。

 データカットオフ(2021年3月)時点で、241件のPFSイベント、223件のOSイベントが発生していた。試験の結果、PFS中央値はオキサリプラチン追加投与群が10.0カ月(95%信頼区間:9.0-11.2)、オキサリプラチン非投与群が9.4カ月(95%信頼区間:8.3-10.3)だった。PFSのハザード比は0.837(90.5%信頼区間:0.673-1.042)、片側p=0.086で有意な差はなかった。カプランマイヤー曲線は、わずかにオキサリプラチン追加投与群が上にあるもののほとんど差はなかった。サブグループ解析で、RAS野生型で有意にオキサリプラチン追加投与群が良かったが、その他に有意な差のあるサブグループはなかった。

 OS中央値はオキサリプラチン追加投与群が19.7カ月(95%信頼区間:15.5-25.5)、オキサリプラチン非投与群が21.3カ月(95%信頼区間:18.7-24.3)だった。OSのハザード比は1.058(95%信頼区間:0.808-1.386)で差はなかった。カプランマイヤー曲線は、ほぼ重なっていた。奏効率は、オキサリプラチン追加投与群が47.7%、オキサリプラチン非投与群が29.5%だった。

 投薬中止となった理由が副作用だったのは、オキサリプラチン非投与群が27%だったのに対してオキサリプラチン追加投与群は46%だった。

 グレード3/4の血液学的毒性については好中球減少症がオキサリプラチン追加投与群で多かった。グレード2-4の非血液学的毒性については、吐き気、下痢、倦怠感、感覚神経ニューロパチーがオキサリプラチン追加投与群で多かった。特に、感覚神経ニューロパチーの発現率は、オキサリプラチン非投与群が15%だったのに対してオキサリプラチン追加投与群は57%だった。

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