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2022/01/22

2レジメン以上の全身療法を受けたHCC患者にラムシルマブは2次治療として有用、3次治療としても実施できる可能性【ASCO GI 2022】

森下紀代美=医学ライター

 2レジメン以上の全身療法を受けた肝細胞癌(HCC)患者に対し、ラムシルマブは2次治療として有用であり、3次治療以降の治療としても実施可能と考えられることが、多施設共同の後ろ向き研究から示された。1月20日から22日に米サンフランシスコとハイブリッド形式で開催されているGastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI 2022)で、日本赤十字社武蔵野赤十字病院消化器科の安井豊氏が発表した。

 ラムシルマブは、ソラフェニブを投与した後の2次治療として、AFPが400ng/mL以上のHCC患者に承認されている。安井氏らは、2レジメン以上の全身療法を受けた、または肝予備能が悪化した患者を対象として、ラムシルマブの有効性と安全性を明らかにすることを目的として、本研究を行った。

 試験には、国内の14施設から切除不能なHCC患者79人が登録された。

 ラムシルマブ8mg/kgは隔週で投与された。生存、画像学的奏効(radiological response)、有害事象に関するデータを後ろ向きに収集した。画像学的奏効は、RECISTv1.1を用いて評価した。

 患者の年齢中央値は71歳(範囲:65-79)、男性が78.5%を占めた。Child-Pugh分類Aでスコアが5の患者は14人(17.7%)、Child-Pugh分類Aでスコアが6の患者は30人(38.0%)、Child-Pugh分類BまたはCの患者は35人(44.3%)だった。AFP中央値は1818.0ng/mL、肝外転移は39人(49.4%)に認めた。

 前治療でレンバチニブが投与されたのは71人(89.9%)、アテゾリズマブとベバシズマブが投与されたのは6人(7.6%)だった。治療ラインは、2次治療が40人(50.6%)、3次治療が13人(16.5%)、4次治療以降が26人(32.9%)だった。

 コホート全体の全生存期間(OS)中央値は7.5カ月、無増悪生存期間(PFS)中央値は3.2カ月となった。

 2次治療以降でラムシルマブを投与した患者のPFS中央値は、肝予備能を評価するmodified ALBIグレードの1/2a、2b/3と一致していた。PFS中央値は、2次治療でラムシルマブを投与した患者(40人)、3次治療以降でラムシルマブを投与した患者(39人)でいずれも3.2カ月となった。mALBIグレード1/2aの患者(24人)では3.1カ月、mALBIグレード2b/3の患者(55人)では3.2カ月だった。

 有害事象については、末梢浮腫、利尿薬の投与が必要になる腹水(グレード2以上)、下痢の発現は、Child-Pugh分類Aの患者と比べて、Child-Pugh分類B/Cの患者で統計学的に有意に多かった。末梢浮腫は、Child-Pugh分類B/Cの患者の65.5%、Child-Pugh分類Aの患者の31.9%に発現した(p=0.005)。腹水は、Child-Pugh分類B/Cの患者の62.0%、Child-Pugh分類Aの患者の19.1%、下痢はそれぞれ27.6%、8.5%に発現した(p=0.05)。

 安井氏らは今後の研究として、免疫チェックポイント阻害薬を投与した後のラムシルマブの有効性と安全性は十分解明されていないことを挙げた。

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