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2021/11/22

EGFR-TKI治療後のEGFR変異陽性NSCLCにsintilimab、IBI305と化学療法の併用が化学療法のみよりPFSを延長【ESMO Plenary】

横山勇生=編集委員

 EGFR-TKI治療で増悪したEGFR変異陽性非扁平上皮非小細胞肺癌NSCLC)に、抗PD-1抗体sintilimabベバシズマブのバイオシミラーIBI305と化学療法(ペメトレキセドとシスプラチン)の併用療法は、プラセボと化学療法の併用に比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長できることが明らかとなった。中国で行われているフェーズ3試験であるORIENT-31試験の独立データモニタリング委員会による最初の中間解析で示された。11月19日のESMO Virtual Plenaryで中国Shanghai Chest HospitalのShun Lu氏が発表した。

 EGFR-TKI後のEGFR変異陽性進行NSCLCについては、アテゾリズマブとベバシズマブ、カルボプラチン、パクリタキセルの併用(ABCP)を進行NSCLCで評価したIMpower150試験において、感受性EGFR変異陽性患者のサブグループで、ABCPを受けた患者ではベバシズマブ、カルボプラチン、パクリタキセルの併用(BCP)よりも全生存期間(OS)が良いが、アテゾリズマブとカルボプラチン、パクリタキセル(ACP)とBCPには差がなかったことが既に報告されている。

 ORIENT-31試験は、EGFR変異陽性非扁平上皮NSCLCで第1世代または第2世代のEGFR-TKIを投与されて増悪しT790M変異陰性が確認された患者、第1世代または第2世代のEGFR-TKIで増悪後にT790M変異陽性で第3世代EGFR-TKIを投与された患者、第3世代EGFR-TKIを1次治療として投与された患者を対象に行われた無作為化フェーズ3試験。

 患者はsintilimab、IBI305と化学療法を投与される群(A群)、sintilimab、プラセボと化学療法を投与される群(B群)、プラセボ2種類と化学療法を投与される群(C群)に1対1対1で割り付けられた。それぞれの群は維持療法を行い、投薬は、画像評価での病勢進行か受容不能な副作用発現または投薬中止が必要となる何らかの状態になるまで継続された。C群についてはsintilimab投与へのクロスオーバーが認められていた。

 主要評価項目は、RECISTv1.1に基づく独立中央画像評価委員会の判定によるPFS。副次評価項目は全生存期間(OS)、研究グループの評価によるPFS、奏効率、安全性などだった。

 各群160人ずつが登録される予定だが、最初の中間解析のためのデータカットオフである2021年7月31日までに、A群148人、B群145人、C群151人の444人が割り付けられ投薬を受けた。患者背景は3群で差はなかったが、第3世代EGFR-TKIのみを投与された患者はA群が8.1%、B群が5.5%、C群が10.6%だけだった。脳転移は約3分の1の患者が有していた。

 最初の中間解析の結果、PFS中央値はA群が6.9カ月(95%信頼区間:6.0-9.3)、C群が4.3カ月(95%信頼区間:4.1-5.4)で、ハザード比0.464(95%信頼区間:0.337-0.639)、p<0.0001と化学療法のみよりもsintilimab、IBI305と化学療法併用の方が有意に良かった。カプランマイヤー曲線は早期から離れていた。サブグループ解析も概してintilimab、IBI305と化学療法併用の方が優位だった。

 奏効率は、A群が43.9%(95%信頼区間:35.8-52.3)C群が25.2%(95%信頼区間:18.5-32.9)で、A群で18.7%高かった。一方、奏効期間中央値はA群が8.3カ月(95%信頼区間:5.4-12.1)、C群が7.0カ月(95%信頼区間:4.1-8.3)と差は大きくなかった。

 なお、B群のPFS中央値は5.6カ月(95%信頼区間:4.7-6.9)で、数値としてはA群の方が良かった。

 安全性に関する新たな問題は認められなかった。

 EGFR-TKI後のEGFR変異陽性進行NSCLCを対象にしたフェーズ3試験は、CheckMate-722試験、KEYNOTE-789試験が実施されている。

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