このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2021/10/23

HER2陽性切除不能進行乳癌を対象にしたtucatinibの臨床試験が日本でも進行【日本癌治療学会2021】

横山勇生=編集委員

 HER2選択的経口チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)tucatinibHER2陽性切除不能進行乳癌を対象にした日本での臨床試験が順調に進んでいることが明らかとなった。10月21日から23日に横浜市で開催されている日本癌治療学会で、名古屋大学の増田慎三氏が発表した。

 トラスツズマブとタキサン既治療のHER2陽性切除不能進行乳癌を対象に、tucatinib+T-DM1群とプラセボ+T-DM1群を比較する無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験であるHER2CLIMB-02試験は、米国、カナダ、欧州、日本、韓国、オーストラリア、イスラエル、シンガポールで2019年10月から開始され、9月時点で患者登録は約8割が終了している。日本においては同試験に参加する前に、3人でtucatinibとT-DM1併用の安全性と忍容性が評価されていた。tucatinib+T-DM1群の患者には1日2回tucatinib 300mgと21日おきにT-DM1 3.6mg/kgが投与され、プラセボ+T-DM1群にはtucatinibの代わりにプラセボが投与されている。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)。

 また、トラスツズマブ、ペルツズマブ、T-DM1既治療のHER2陽性切除不能進行乳癌を対象に日本、韓国、台湾で、tucatinib+トラスツズマブ+カペシタビンの併用療法の有効性と安全性を評価する単群多施設フェーズ2試験であるMK7119-001試験が、2021年8月から始まった。日本の20施設、韓国の3施設、台湾の1施設で66人から69人が登録される予定。日本人3人で安全性評価は完了し、主要コホートの登録が開始、日本人約59人が追加登録される予定。同試験は21日間を1サイクルとし、tucatinibは1日2回300mgを投与、トラスツズマブは21日おきに6mg/kg(初回のみ8mg/kg)、カペシタビンは1日目から14日目まで1000mg/m2が投与される。試験の主要評価項目は日本人における確定奏効率。

 トラスツズマブ、ペルツズマブ、T-DM1の投与経験のあるHER2陽性進行乳癌患者を対象に、日本を含まない15カ国155施設で行われた無作為化二重盲検フェーズ2試験であるHER2CLIMB試験の結果、tucatinib+トラスツズマブ+カペシタビンの併用療法は、プラセボ+トラスツズマブ+カペシタビン併用療法よりもPFSと全生存期間(OS)を有意に延長できることが報告され、1ライン以上の治療を受けたHER2陽性切除不能進行乳癌を対象にtucatinibと化学療法(トラスツズマブ、カペシタビン)の併用療法が米国で2020年4月に承認されている。

この記事を友達に伝える印刷用ページ