このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2021/10/09

FGFR2高度選択的阻害薬RLY-4008がFGFR2に異常を有する胆管癌と固形癌に有効な可能性【AACR-NCI-EORTC 2021】

横山勇生=編集委員

 FGFR2に対する高度選択的阻害薬であるRLY-4008が、FGFR2に異常を有する胆管癌と固形癌に有効である可能性が明らかとなった。患者に対する初めての臨床試験の用量漸増部分でFGFR融合遺伝子陽性、FGFR遺伝子変異陽性、FGFR遺伝子増幅のいずれの患者でも抗腫瘍効果が認められ、副作用は管理可能だった。10月7日から10日にWEB上で開催されているthe AACR-NCI-EORTC Virtual International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeutics(AACR-NCI-EORTC 2021)で、米Massachusetts General HospitalのLipika Goyal氏が発表した。

 試験は2020年9月に開始された。1日1回20mg投与、1日1回30mg投与、1日1回50mg投与、1日1回70mg投与、1日2回20mg投与、1日2回30mg投与、1日2回50mg投与、1日2回100mg投与が行われたが、最大耐量は同定できておらず、1日1回投与のスケジュールでフェーズ2推奨用量の探索が行われている。

 用量漸増部分で、2021年9月9日までに49人が投薬を受けた。全身治療歴数3以上が29人(59%)を占め、胆管癌が40人(82%)で最も多く、固形癌で多かったのは乳癌で4人(8%)だった。FGFR2融合遺伝子陽性が32人(67%)、FGFR2変異陽性が12人(25%)、FGFR2遺伝子増幅が4人(8%)だった。

 胆管癌40人のうち、FGFR2融合遺伝子陽性が32人、FGFR2変異陽性が6人、FGFR2遺伝子増幅が2人だった。胆管癌でFGFR2融合遺伝子陽性患者のうち、ベースラインでctDNAを用いて抵抗性変異の解析が行われた25人で、抵抗性変異が同定されたのは、FGFR阻害薬未治療患者は6人中1人、1剤のFGFR阻害薬投与歴のある患者は12人中4人、2剤以上のFGFR阻害薬投与歴のある患者は7人中6人だった。

 試験の結果、効果の評価が可能だった38人において、25人(66%)で10%以上の画像での腫瘍縮小が認められた。抗腫瘍効果は、FGFR2異常の種類に関わらず認められた。また、FGFR阻害薬の投与歴がある患者とない患者、様々な投与量の患者、胆管癌患者、乳癌患者と、幅広い患者で腫瘍の縮小が起きていた。48人中26人(54%)で投薬が継続されており、投薬期間は4週から45週だった。投与中止となった患者の多くは病勢進行によるものでった。

 FGFR2融合遺伝子陽性胆管癌でFGFR阻害薬未治療の患者6人のうち3人で確定部分奏効(PR)が得られた。6人中3人で投与が継続されており、1人は治癒切除が行われた。FGFR2融合遺伝子陽性胆管癌で汎FGFR阻害薬抵抗性になった患者21人において、抵抗性変異の有無に関わらず腫瘍縮小効果が認められた。21人中13人で10%超の腫瘍縮小が起きた。ベースラインで抵抗性変異が同定された10人のうち、2サイクル目の1日目で、7人で抵抗性変異が検出されなくなっていた。

 FGFR2遺伝子変異陽性固形癌の7人中5人で腫瘍縮小が認められ、2人がPRとなった。FGFR2遺伝子増幅陽性固形癌の3人は全員が腫瘍縮小し、1人はPRとなった。

 副作用は口内炎、ざ瘡様皮疹、ドライマウス、爪毒性などだったが、管理可能だった。

この記事を友達に伝える印刷用ページ