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2021/10/08

DNAアルキル化薬のDM-CHOC-PENがAYA世代の中枢神経系の腫瘍に有効な可能性【AACR-NCI-EORTC 2021】

横山勇生=編集委員

 DNAのグアニンとシトシンをアルキル化することでDNAを損傷させ効果を発揮する4-demethyl-4-cholesteryloxycarbonylpenclomedineDM-CHOC-PEN)が、青少年(AYA)世代の中枢神経系の腫瘍(脳転移を含む)に有効である可能性が明らかとなった。フェーズ2試験の結果、有望な結果が得られた。10月7日から10日にWEB上で開催されているthe AACR-NCI-EORTC Virtual International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeutics(AACR-NCI-EORTC 2021)で、米Tulane University(米DEKK-TEC社)のLee Roy Morgan氏が発表した。

 研究グループは、DNAのグアニンとシトシンをアルキル化する薬剤であるDM-CHOC-PENを開発した。DM-CHOC-PENは、容易に血液脳関門を透過し、癌細胞にしばしば過剰発現するトランスポーターを介して取り込まれる。P糖蛋白による細胞外排出も受けないとしている。成人を対象にした試験で、標的以外の細胞への毒性が限定的である可能性が示されているという。

 フェーズ2試験では19人のAYA世代の患者が登録された。原発脳腫瘍患者と脳転移を起こした患者が含まれていた。21日おきにDM-CHOC-PENが、肝機能が正常な患者には98.7mg/m2、肝機能が正常ではない患者には75mg/m2,/sup>投与された。現在までに2人で完全奏効(CR)、3人で部分奏効(PR)が得られ、1人は病勢安定(SD)となった。乳癌の脳転移患者4人中2人でPRが得られ、1人でSDとなった。急性リンパ性白血病(ALL)の脳転移患者1人でもPRが得られた。CRが得られたのは非小細胞肺癌(NSCLC)の脳転移患者と星細胞腫患者。NSCLCの脳転移患者は73カ月以上の生存期間が得られている。また、星細胞腫患者は59カ月の生存期間が得られた。

 グレード3以上の副作用は認められず、グレード2の血管浮腫、グレード3の吐き気が1人ずつに認められた。腎毒性、血液学的毒性、肝毒性、肺毒性は認められなかったという。研究グループは、副作用が少なく併用療法に使える可能性が示唆されたとしている。

 また薬物動態の解析から、AYA世代の患者においては60歳以上の患者よりも長期間血中にDM-CHOC-PENが存在していたとしている。

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