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2021/09/24

BRAF V600変異陽性悪性黒色腫へのエンコラフェニブ+ビニメチニブの長期生存効果は6カ月時点の奏効によらず同等【ESMO 2021】

中西美荷=医学ライター

 未治療または免疫療法による1次治療で増悪したBRAF V600EまたはV600K変異を有する進行悪性黒色腫におけるエンコラフェニブビニメチニブの併用療法の長期生存延長効果は、6カ月時点における奏効の有無にかかわらず得られること、BRAF V600K変異例においてV600E変異例よりもベネフィットが大きい可能性があることなどが示された。

 COLUMBUS試験パート1の5年追跡の追加データとして、9月16日から21日までWEB上で開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021)において、スイス University Hospital ZurichのReinhard Dimmer氏が報告した。

 報告された成績のデータカットオフは2020年9月15日。

 エンコラフェニブとビニメチニブの併用群では、奏効までの期間は、多くの患者で6カ月以内だったが、6カ月以内であっても以降であっても、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)の中央値に差はないことが明らかになった。

 PFS中央値は、6カ月以内の奏効例では21.9カ月(95%信頼区間:17.7-32.4)、6カ月以降の奏効例では25.0カ月(95%信頼区間:15.5-NE)でハザード比は1.38(95%信頼区間:0.79-2.42)。OS中央値はそれぞれ、35.4カ月(95%信頼区間:27.9-45.8)、29.8カ月(95%信頼区間:21.4-62.3)でハザード比は1.05(95%信頼区間:0.73-1.53)だった。

 サブグループ解析では、BRAF V600K変異例における効果が顕著で、Dimmer氏は、「今後、何らかの検討をすべき知見」とした。またベースラインのLDH上昇例では効果が低い可能性も示された。

 併用群のベムラフェニブ群に対するOSのハザード比は0.68(95%信頼区間:0.53-0.86)だったが、V600K変異(22例)では0.27(95%信頼区間:0.12-0.60)、 V600E変異(170例)では0.75(95%信頼区間:0.58-0.96)、ベースラインにおけるLDH正常137例では0.61(95%信頼区間:0.45-0.82)、上昇55例では0.84(95%信頼区間:0.57-1.25)だった。

 有害事象(AEs)として多いものは悪心、下痢、嘔吐、筋肉痛、疲労などであり、安全性プロファイルが長期追跡によって変わることはなかった。特に注目すべきAEsである駆出率(EF)低下や臓器障害なども経時的な増加は認められず、「非常に心強い安全性のシグナル」とした。また、AEsの多くは6カ月以内に発現し、「毒性は時間の経過とともに減少し、治療期間が長くなるほど忍容性は良好になる」とした。

 COLUMBUS試験(NCT01909453)のパート1は、未治療または免疫療法による1次治療で増悪したBRAF V600EまたはV600K変異を有する進行悪性黒色腫患者を対象に、エンコラフェニブとビニメチニブの併用療法の効果と安全性を、エンコラフェニブ単剤療法、ベムラフェニブ単剤療法と比較した多施設共同無作為化オープンラベルフェーズ3試験。すでに5年追跡結果により、エンコラフェニブとビニメチニブの併用療法が長期生存ベネフィットをもたらすことが示されていた(関連記事)。

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