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2021/09/22

既治療進行淡明細胞型腎細胞癌にbelzutifanとカボザンチニブの併用は有望な抗腫瘍効果を示す【ESMO 2021】

中西美荷=医学ライター

 癌免疫療法(IO)を含む2ラインまでの全身治療歴を有する進行淡明細胞型腎細胞癌(進行ccRCC)を対象とするオープンラベルフェーズ2試験において、経口HIF-2α阻害薬belzutifanカボザンチニブの併用は、有望な抗腫瘍効果と管理可能な安全性プロファイルを示した。9月16日から21日までWEB上で開催された欧州臨床腫瘍学会ESMO 2021)で、米国Beth Israel Deaconess Medical CenterのDavid McDermott氏が報告した。

 経口HIF-2α阻害薬Belzutifanの単剤療法は、進行ccRCCにおける抗腫瘍効果と良好な安全性が示されている。マルチキナーゼ阻害薬カボザンチニブは、進行ccRCC治療薬としてすでに承認されている。

 本試験は、未治療(コホート1)およびIOを含む治療歴を有する(コホート2)進行ccRCCにおけるbelzutifanとカボザンチニブの併用について評価するオープンラベルフェーズII試験(NCT03634540)で、今回コホート2の追跡期間中央値15.4カ月(範囲8.7-30.6)における成績が報告された。

 コホート2の52例に対して、belzutifan120mg/日とカボザンチニブ60mg/日の経口投与を、許容しがたい毒性発現あるいはPD確定まで継続した。主要評価項目はRECISTv1.1に則った研究者評価での奏効率(ORR)。

 対象の年齢中央値は63歳(範囲43-79)、男性が38例で73.1%を占め、ECOG PSは0が23例(44.2%)、1が29例(55.8%)。IDMCリスク分類は、Favorableが11例(21.2%)、Intermediate/poorが41例(78.8%)だった。前治療数は1が29例(55.8%)、2が23例(44.2%)で、前治療のタイプはIOのみが28例(53,8%)、IO/VEGF併用が24例(46.2%)だった。

 52例中45例(86.5%)で何らかの標的病変の縮小が認められた。確定ORRは28.8%(95%信頼区間:17.1-43.1)で、1例がCRを達成した。病勢コントロール率(DCR)は92.3%(95%信頼区間:81.5-97.9)。

 抗腫瘍効果は、IMDCリスク分類や前治療のタイプにかかわらず認められた。IMDリスクFavorableにおけるORRは27.3%(95%信頼区間:6.0-61.0)、DCRは100%(95%信頼区間:71.5-100)、Intermediate/poorにおけるORRは29.3%(95%信頼区間:16.1-45.5)、DCRは90.2%(95%信頼区間:76.9-97.3)。前治療がIOのみにおけるORRは28.6%(95%信頼区間:13.2-48.7)、DCRは92.9%(95%信頼区間:76.5-99.1)、IO/VEGF併用におけるORRは29.2%(95%信頼区間:12.6-51.1)、DCRは91.7%(95%信頼区間:73.0-99.0)。

 奏効までの期間(TTR)中央値は2.1カ月(範囲1.5-13.8)で、奏効期間(DOR)中央値は未達(95%信頼区間:3.8以上-20.3以上)、無増悪生存期間(PFS)中央値は16.8カ月(95%信頼区間:9.2-22.1)で12カ月PFS率は60.0 %、全生存期間(OS)中央値は未達(95%信頼区間:20.1-未達)で12カ月OS率は81.3%だった。

 治療関連有害事象(TRAEs)は全グレードで51例(98.1%)に発現したが、全般的に管理可能だった。グレード3-5は34例(65.4%)で、グレード4はなく、グレード5(治療関連死)の1例は研究者により治療関連の可能性が高いと判断された呼吸不全だった。TRAEsによる治療中止は11例(21.2%)で、belzutifan 中止9例(17.3%)、カボザンチニブ中止10例(19.2%)。重篤なTRAEsが発現したものは14例(26.9%)だった。

 McDermott氏は、「転移性ccRCCの患者において、VEGF阻害が腫瘍の低酸素状態とHIF活性化を招くという病理学的背景を標的とする治療は効果的だと考えられる」とした。

 コホート2については試験継続中、未治療患者を対象とするコホート1は患者登録中である。また、IOを含む2ラインまでの全身治療歴のある進行ccRCC患者におけるbelzutifanとレンバチニブの併用をカボザンチニブ単剤と比較するフェーズ3試験(NCT04586231)も現在、患者登録中である。

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