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2021/09/20

進行子宮頸癌の1次治療で化学療法とペムブロリズマブの併用で有意にOSとPFSが延長【ESMO 2021】

横山勇生=編集委員

 残存、再発または転移を有する子宮頸癌に対する1次治療として、白金系抗癌薬ベースの化学療法(パクリタキセル+シスプラチンまたはパクリタキセル+カルボプラチン)±ベバシズマブ抗PD-1抗体ペムブロリズマブを加えて投与すると、ペムブロリズマブを投与しなかった場合よりも全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を有意に延長できることが明らかとなった。無作為化三重盲検フェーズ3試験であるKEYNOTE-826試験の中間解析の結果示された。

 ペムブロリズマブを加えて投与した場合の有効性は、PD-L1の発現状態に関わらず認められた。

 9月16日から21日までWEB上で開催されている欧州臨床腫瘍学会ESMO 2021)で、イタリアEuropean Institute of Oncology IRCCS and Universita degli Studi di Milano BicoccaのNicoletta Colombo氏が発表した。

 KEYNOTE-826試験は、成人の残存、再発または転移を有する子宮頸癌に対する1次治療として、ペムブロリズマブ、白金系抗癌薬ベースの化学療法±ベバシズマブを投与する群(ペムブロリズマブ群)とプラセボと白金系抗癌薬ベースの化学療法±ベバシズマブを投与する群(プラセボ群)を比較している。試験には再発・残存子宮頸癌で、手術や放射線療法での根治が期待できない化学療法未治療の患者が登録された。登録された617人が無作為に割り付けられ、投薬を受けた。層別因子は診断時の転移部位、ベバシズマブ使用計画、PD-L1発現(CPS)だった。

 主要評価項目は、研究グループによるRECISTv1.1に基づくPFSとOSの2つ。それぞれPD-L1 CPS 1以上、全患者、CPS 10以上の順に評価された。副次評価項目は奏効率、奏効期間、12カ月PFS率と安全性。

 ペムブロリズマブ群の患者には3週間を1サイクルとして、ペムブロリズマブ200mgが1日目に投与され、医師選択化学療法として4種類(パクリタキセル+シスプラチン、パクリタキセル+シスプラチン+ベバシズマブ、パクリタキセル+カルボプラチン、パクリタキセル+カルボプラチン+ベバシズマブ)から1つ選ばれて投与された。全て1日目にパクリタキセル175mg/m2、シスプラチン50mg/m2、ベバシズマブ15mg/kg、カルボプラチンAUC 5が投与された。ペムブロリズマブの投薬は最長で35サイクルまで行われた。化学療法は基本的に6サイクルまでとされた。プラセボ群の患者にはペムブロリズマブに代わってプラセボが投与された。

 発表されたのはデータカットオフを2021年5月3日とするプロトコール上規定された最初の中間解析の結果。

 試験には、2018年11月から2020年1月までに617人が無作為割り付けされた。ペムブロリズマブ群は308人で、63.6%がベバシズマブを投与されていた。プラセボ群は309人で62.5%がベバシズマブを投与されていた。年齢中央値は、ペムブロリズマブ群が51歳、プラセボ群が50歳。扁平上皮癌はペムブロリズマブ群の76.3%、プラセボ群の68.3%。PD-L1 CPSが1未満はペムブロリズマブ群が11.4%、プラセボ群が11.0%、CPS 1から10未満はペムブロリズマブ群が37.3%、プラセボ群が37.5%、CPS 10以上はペムブロリズマブ群が51.3%、プラセボ群の51.5%だった。転移を有していたのはペムブロリズマブ群が18.8%、プラセボ群が20.7%だった。

 試験の結果、PD-L1 CPS 1以上、全患者、CPS 10以上の全てで、PFSとOSが有意にペムブロリズマブ群で延長していた。

 PD-L1 CPS 1以上の患者において、ペムブロリズマブ群(273人)のPFS中央値は10.4カ月、12カ月PFS率は45.5%、プラセボ群(275人)のPFS中央値は8.2カ月、12カ月PFS率は34.1%で、ハザード比0.62(95%信頼区間:0.50-0.77)、p<0.001だった。OS中央値はペムブロリズマブ群がNR、24カ月OS率が53.0%、プラセボ群のOS中央値は16.3カ月、24カ月OS率は41.7%で、ハザード比0.64(95%信頼区間:0.50-0.81)、p<0.001だった。

 全患者において、ペムブロリズマブ群のPFS中央値は10.4カ月、12カ月PFS率は44.7%、プラセボ群のPFS中央値は8.2カ月、12カ月PFS率は33.5%で、ハザード比0.65(95%信頼区間:0.53-0.79)、p<0.001だった。OS中央値はペムブロリズマブ群が24.4カ月、24カ月OS率が50.4%、プラセボ群のOS中央値は16.5カ月、24カ月OS率は40.4%で、ハザード比0.67(95%信頼区間:0.54-0.84)、p<0.001だった。

 PD-L1 CPS 10以上の患者において、ペムブロリズマブ群(158人)のPFS中央値は10.4カ月、12カ月PFS率は44.6%、プラセボ群(159人)のPFS中央値は8.1カ月、12カ月PFS率は33.5%で、ハザード比0.58(95%信頼区間:0.44-0.77)、p<0.001だった。OS中央値はペムブロリズマブ群がNR、24カ月OS率が54.4%、プラセボ群のOS中央値は16.4カ月、24カ月OS率は44.6%で、ハザード比0.61(95%信頼区間:0.44-0.84)、p<0.001だった。

 PFSの全患者におけるサブグループ解析は、概してペムブロリズマブ群が優位だったが、PD-L1陰性はハザード比0.94、転移があった患者は0.92だった。OSの全患者におけるサブグループ解析は、概してペムブロリズマブ群が優位だったが、PD-L1陰性はハザード比1.00だった。ペムブロリズマブ群の有効性はベバシズマブ使用の有無に関わらず認められたが、有りの方が良い結果だった。

 奏効率、奏効期間はCPS 1以上、全患者、CPS 10以上のすべてでペムブロリズマブ群が良好だった。

 ペムブロリズマブの安全性プロファイルは報告されていた既存のものと同様だった。グレード3以上の治療関連の副作用が発現したのはペムブロリズマブ群が68.4%、プラセボ群が64.1%だった。

 全患者において患者報告アウトカムによるQOL(EQ-5D-5Lで評価)したところ、悪化までの時間はペムブロリズマブ群の方が良好な結果だった。

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