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2021/09/11

未治療で無症状の脳転移のある非扁平上皮NSCLCにアテゾリズマブと化学療法の併用が有用な可能性【WCLC 2021】

横山勇生=編集委員

 未治療で無症状の脳転移を有する非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者に、抗PD-1抗体アテゾリズマブとカルボプラチン、ペメトレキセドの併用療法が有用な可能性が明らかとなった。単群フェーズ2試験であるAtezo-Brain試験で良好な無増悪生存期間(PFS)が得られた。9月8日から14日までWEB上で開催されているthe IASLC 2021 World Conference on Lung Cancer(WCLC 2021)で、スペインCatalan Institute of OncologyのErnest Nadal氏が発表した。

 Atezo-Brain試験は、無症状で未治療の脳転移を有するNSCLC患者の1次治療として、化学療法とアテゾリズマブの併用療法の安全性と有効性を評価する目的で行われた。EGFR変異とALK転座を有さない非扁平上皮NSCLC患者40人が11施設から登録された。登録された患者は全員、化学療法の投与歴がなかった。また43%がベースラインでコルチコステロイドの投与を受けていた。

 患者は、3週おきにカルボプラチン(AUC 5)、ペメトレキセド500mg/m2、アテゾリズマブ1200mgを4から6サイクル投与され、その後は維持療法としてペメトレキセドとアテゾリズマブが病勢進行か最長で2年まで投与された。

 主要評価項目は安全性と全身と頭蓋内のPFSだった。副次評価項目は、奏効率、奏効期間、全生存期間(OS)などだった。

 試験の結果、12週時点のPFS率は60%で期待値の50%を上回り、グレード3/4の副作用発現率は27.5%で、受容不能な閾値と設定した35%を下回った。

 観察期間中央値17.3カ月で、RECISTv1.1に基づく全身のPFS中央値は8.9カ月(95%信頼区間:6.7-13.8)で、18カ月PFS率は24.9%だった。RANO-BMに基づく頭蓋内PFS中央値は6.9カ月(95%信頼区間:4.7-12.1)、18カ月頭蓋内PFS率は10.4%だった。12週時点のPFS率と頭蓋内PFS中央値は、KEYNOTE-189試験に参加した患者で脳転移を有していた患者の結果と同様だった。

 中枢神経系において効果が認められたのは16人(40%)で、完全奏効(CR)は4人(10%)。中枢神経系で病勢安定(SD)が認められたのは19人(47.5%)だった。全身で奏効が認められたのは19人(47.5%)で、全員が部分奏効(PR)だった。全身でSDは16人(40%)だった。中枢神経系と全身での効果が一致しなかったのは4人だけで、2人は中枢神経系でSD、全身は増悪(PD)、2人は中枢神経系でPD、全身はPRだった。OS中央値は13.6カ月(95%信頼区間:9.7-NR)で、2年OS率は32%だった。

 治療関連副作用の多くはグレード1か2だった。致死的な治療関連副作用は認められず、グレード4は3人(血小板減少症、好中球減少症、幻覚)で起きた。グレード3の副作用で多く認められたのは貧血(20%)、背痛(10%)、血小板減少症(5%)だった。

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