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2021/07/27

アテゾリズマブの2件のフェーズ3が開始、筋層浸潤性膀胱癌の術後補助療法と肝細胞癌2次治療のTKIとの併用を評価

横山勇生=編集委員

 抗PD-L1抗体アテゾリズマブに関する新たなフェーズ3試験が2件、国内で開始されたことが明らかとなった。血中循環腫瘍DNA陽性の筋層浸潤性膀胱癌に対する術後補助療法としてのアテゾリズマブの有効性を評価するIMvigor011試験が5月に、肝細胞癌(HCC)に対する2次治療としてチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)とアテゾリズマブの併用を評価するIMbrave251試験が4月に開始された。7月26日に開催された中外製薬の2021年第2四半期決算説明会で公表された。

 IMvigor011試験は、筋層浸潤性膀胱癌の術後の患者をアテゾリズマブ投与群(4週おきに1680mgを12サイクルまたは最長1年投与)とプラセボ群に割り付けて行われている。495人が参加予定で、主要評価項目は膀胱切除後20週以内でctDNA陽性の患者における独立評価による無病生存期間(DFS)。副次評価項目は全生存期間(OS)など。

 IMbrave251試験は、切除不能HCC患者で、1次治療でアテゾリズマブとベバシズマブの併用投与を受けた患者が対象。レンバチニブまたはソラフェニブのどちらかとアテゾリズマブを併用する群と、レンバチニブまたはソラフェニブどちらかのみの群を比較するオープンラベルフェーズ3試験で、554人が参加予定。主要評価項目はOS、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効率、奏効期間など。

 また中外製薬は、グリピカン3高発現肝細胞癌を対象に、アテゾリズマブ、ベバシズマブとの併用でT細胞リダイレクティング抗体(TRAB)ERY974を投与するフェーズ1b試験を6月に開始した。ERY974はT細胞のCD3抗原と肝細胞癌などで発現するグリピカン3(GPC3)を架橋するバイスペシフィック抗体。癌細胞依存的にT細胞を活性化し、強い抗腫瘍効果を発揮すると期待されている。

 さらに、固形癌を対象にSOF10(RG6440)のフェーズ1試験も6月に開始した。SOF10は、抗潜在型TGF-β1抗体。TGF-βは繊維芽細胞によるバリア形成を促進することでT細胞浸潤を妨げている主要な因子だと考えられている。SOF10は、潜在型TGF-β1に結合して活性化を阻害、腫瘍組織の線維化亢進をはじめとした免疫抑制的な腫瘍微小環境を変化させる。免疫チェックポイント阻害薬が奏効しにくい対象に抗腫瘍効果を発揮することが期待されている。

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