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2021/06/05

経口HSP90阻害薬pimitespibが既治療の進行消化管間質腫瘍のPFSをプラセボよりも有意に延長【ASCO 2021】

横山勇生=編集委員

 経口HSP(Heat Shock Protein)90阻害薬pimitespibTAS-116)が、既治療の進行消化管間質腫瘍GIST)の無増悪生存期間(PFS)をプラセボよりも有意に延長できることが明らかとなった。日本で実施されたフェーズ3試験であるCHAPTER-GIST-301試験の結果示された。6月4日から8日にオンラインで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO 2021)で、国立がん研究センター中央病院の本間義崇氏が発表した。

 CHAPTER-GIST-301試験は、pimitespibとプラセボを比較した無作為割付二重盲検フェーズ3試験。イマチニブ、スニチニブ、レゴラフェニブの標準治療薬に不応または不耐と判断された測定病変を有するGISTで、ECOG PS 0-1の患者を対象に行われた。患者はpimitespib群(1日1回160mgを5日間投与して2日間休薬)とプラセボ群に2対1で割り付けられた。増悪時にはpimitespib群へのクロスオーバーが認められていた。

 主要評価項目は盲検下中央画像判定委員会によるmRECISTv1.1に基づいたPFS。副次評価項目は全生存期間(OS)、pimitespib群にクロスオーバーした患者の2度目のPFS、ゲノム薬理学解析、安全性だった。RPSFT(rank preserving structural failure time)モデルを用いて、クロスオーバーを調整したOSの解析も行われた。

 2018年10月から2020年4月までに日本国内6施設で86人が無作為に割り付けられた。pimitespib群が58人、プラセボ群が28人だった。患者背景に大きな差はなかった。

 データカットオフは2020年6月23日で、試験の結果、PFS中央値はpimitespib群が2.8カ月(95%信頼区間:1.6-2.9)、プラセボ群が1.4カ月(95%信頼区間:0.9-1.8)で、ハザード比0.51(95%信頼区間:0.30-0.87)、p=0.006で有意にpimitespib群で延長していた。カプランマイヤー曲線は早期から離れ4カ月頃以降は重なっていた。クロスオーバーした患者(28人中17人)の2度目のPFS中央値は2.7カ月(95%信頼区間:0.7-4.1)だった。

 両群ともに完全奏効(CR)、部分奏効(PR)は認められなかったが、病勢安定(SD)になったのが、pimitespib群が62.1%、プラセボ群が35.5%だった。

 ゲノム薬理学的な解析の結果、pimitespibは血液検体からKIT 13/14、17/18の2次的なKIT変異を起こした患者においても有効な可能性が示唆された(ハザード比0.52)。

 OS中央値はpimitespib群が13.8カ月(95%信頼区間:9.2-NR)、プラセボ群が9.6カ月(95%信頼区間:5.5-NR)で、ハザード比0.63(95%信頼区間:0.32-1.21)だった。RPSFTモデルで調整したプラセボ群のOS中央値は7.6カ月で、調整ハザード比は0.42(95%信頼区間:0.21-0.85)だった。

 投薬中に多く認められたグレード3以上の副作用は、下痢(pimitespib群が13.8%、プラセボ群が0%)、貧血(6.9%、10.7%)、食欲低下(6.9%、0%)。副作用で投薬中止となったのは、pimitespib群が6.9%、プラセボ群が7.1%だった。

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