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2021/05/09

転移を有する浸潤性小葉乳癌にアテゾリズマブとカルボプラチンの併用療法が有用な可能性【ESMO BREAST 2021】

横山勇生=編集委員

 転移を有する浸潤性小葉乳癌(mILC)に、抗PD-L1抗体アテゾリズマブカルボプラチンの併用療法が有用である可能性が明らかとなった。カルボプラチンによる免疫誘導後にアテゾリズマブを投与する多施設単群フェーズ2試験であるGELATO試験(NCT03147040)で、1部の患者において抗腫瘍効果が認められた。同試験の第1段階で、第2段階に進むために必<要としていた有効性の基準を超えた。

 5月5日から8日まで開催されたESMO BREAST CANCER VIRTUAL CONGRESS(ESMO BREAST 2021)で、オランダNetherlands Cancer InstituteのLeonie Voorwerk氏が発表した。

 GELATO試験は、緩和的化学療法投与歴が2ラインまで、エストロゲン受容体(ER)陽性患者においては内分泌療法抵抗性となった、E-カドヘリンが陰性または異常状態のmILC患者を対象に行われた。またLDHが正常値の2倍未満の患者とした。患者には週1回カルボプラチン(AUC 1.5mg/mL・min)が12週間投与され、カルボプラチンの投与3回目からアテゾリスマブ1200mgが3週おきに病勢進行か受容不能な副作用発現まで投与された。主要評価項目は6カ月時点の無増悪生存(PFS)率。副次評価項目は奏効率、12カ月時点のPFS率、全生存期間(OS)、安全性だった。

 試験の第1段階の22人において、6カ月時点でPFSだった患者が少なくとも3人いることが第2段階に進む条件となっていた。

 2017年11月から2021年1月までに26人が登録され、23人が少なくとも1回のアテゾリスマブ投与を受けた。23人の患者背景は、年齢中央値が60歳(45-69)、WHO PS 1が48%、ER陽性が79%、トリプルネガティブが22%、内臓転移があったのは78%、1から2ラインの化学療法歴があったのは52%、無病期間5年未満が57%だった。

 試験の結果、抗腫瘍効果の評価が可能だった21人において、4人で部分奏効(PR)、2人で6カ月超の病勢安定(SD)が認められ、奏効率は19%(95%信頼区間:5-42)、臨床的有用率は29%(95%信頼区間:11-52)だった。奏効期間中央値は12週(95%信頼区間:7.1-NR)、PFS中央値は14.6週(95%信頼区間:9.0-20.1)だった。24週時点で4人が無増悪となり第2段階に進む条件がクリアされた。また、臨床的な有用性が認められた6人のうち4人はトリプルネガティブ乳癌だった。

 ベースライン時点の間質の腫瘍浸潤リンパ球のレベル、CD8陽性細胞のレベルは臨床的有用性には関連していなかった。PD-L1発現が1%以上だった患者で臨床的有用性が高い傾向が認められた。

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