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2021/04/15

RETキナーゼ阻害薬selpercatinibが肺癌・甲状腺癌以外のRET融合遺伝子陽性癌に有効な可能性【AACR 2021】

横山勇生=編集委員

 高度選択的RETキナーゼ阻害薬selpercatinibが、肺癌、甲状腺癌以外のRET融合遺伝子陽性癌に有効である可能性が明らかとなった。RETに異常のある固形患者を対象とした多施設共同フェーズ1/2試験であるLIBRETTO-001試験の、肺癌と甲状腺癌以外の患者に対する解析の結果示された。対象には複数の治療に抵抗性の消化器癌も含まれていた。4月10日から15日に開催されているWeek 1 of the virtual American Association for Cancer Research Annual Meeting(AACR 2021)で、米MD Anderson Cancer CenterのVivek Subbiah氏が発表した。

 今回発表されたのは、 LIBRETTO-001試験に参加した肺癌と甲状腺癌以外の固形癌患者を対象にした、データカットオフが2021年3月19日の解析結果。患者には用量漸増部分の後、推奨用量となったselpercatinib 160mgが1日2回投与された。効果の評価対象は2020年9月19日までに登録された患者で、データカットから6カ月以上観察期間があった32人とした。奏効は研究グループのRECISTv1.1を用いた判定で評価された。主要評価項目は奏効率。副次評価項目は奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、安全性だった。

 解析の対象となったのは、肺癌と甲状腺癌以外のRET融合遺伝子陽性の12種類の固形癌患者32人。膵癌と大腸癌が9人ずつと最も多く、消化器系癌が62.5%を占めていた。乳癌、唾液腺癌、肉腫、原発不明癌なども含まれていた。患者の年齢中央値は48歳(22-85)。全身治療歴数中央値は2(0-9)、3以上受けていたのは38%だった。融合した相手の遺伝子はNCOA4が41%、CCDC6が16%、KIF5Bが9%、その他が34%だった。

 試験の結果、奏効は32人中15人で認められ、奏効率は47%(95%信頼区間:29-65)だった。完全奏効が2人で認められた。奏効は、大腸癌、膵臓癌、小腸癌、乳癌、カルチノイド腫瘍など様々な癌種で認められた。5人は16週以上の病勢安定(SD)が得られた。また、様々な融合遺伝子で効果が認められた。奏効までの時間の中央値は1.9カ月。観察期間中央値13カ月でDOR中央値は未到達だった。奏効は15人中11人(73%)で継続していた。

 35人におけるselpercatinibの安全性は、LIBRETTO-001試験の全体と一致していた。治療関連副作用で投薬中止となった患者はいなかった。

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