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2021/03/03

汎FGFR阻害薬はFGFR遺伝子増幅よりもFGFR変異やFGFR融合遺伝子の場合に効果が高い可能性【TAT 2021】

横山勇生=編集委員

 汎FGFR阻害薬は、FGFR遺伝子が増幅している場合よりもFGFR変異や融合遺伝子の場合に効果が高い可能性が明らかとなった。フランスInstitut Gustave Roussyで行われた複数のフェーズ1/2試験の結果をレトロスペクティブに解析した結果示された。3月1日から2日に開催されたESMO Targeted Anticancer Therapies Virtual Congress 2021(TAT 2021)で、同施設のCedric Pobel氏が発表した。

 研究グループは、2011年2月から2020年6月までにInstitut Gustave Roussyで実施された、汎FGFR阻害薬のフェーズ1/2試験の結果をレトロスペクテイブに解析した。対象となったのはJnJ-42756493(NCT01703481)、BGJ-398(NCT01004224)、 TAS-120(NCT02052778)、 INCB-54828-202(NCT02924376)の4薬剤の試験。様々な癌腫が含まれていた。

 全体で92人で、最も多かった癌腫は尿路上皮癌で23.9%、胆管癌が21.7%、乳癌が20.7%、中枢神経系が13%だった。22人がFGFR遺伝子増幅、33人がFGFR遺伝子の融合、37人がFGFR変異を有していた。他のFGFR異常を有している患者に比べて、FGFR遺伝子増幅を起こしている患者は年齢中央値が43歳と若く(p=0.02)、FGFR変異を有している患者の年齢中央値は60.5歳と高齢だった(p=0.03)。

 FGFR遺伝子増幅を有していた患者の無増悪生存期間(PFS)中央値は2.23カ月で、その他のFGFR遺伝子異常を有する患者は5.23カ月、ハザード比2.64(95%信頼区間:1.51-4.51)、p<0.01で有意に短かった。

 FGFR融合遺伝子を有していた患者のPFS中央値は6.20カ月で、その他のFGFR遺伝子異常を有する患者は2.70カ月、ハザード比0.61(95%信頼区間:0.38-0.98)、p=0.04で有意に長かった。

 FGFR変異を有していた患者のPFS中央値は2.77カ月で、その他のFGFR遺伝子異常を有する患者は3.67カ月、ハザード比0.91(95%信頼区間:0.57-1.44)、p=0.70で差はなかった。

 全生存期間については、FGFR遺伝子増幅を有していた患者、FGFR融合遺伝子を有していた患者、FGFR変異を有していた患者で有意な差は認められなかった。

 最良効果で部分奏効が得られたのは、FGFR遺伝子増幅を有していた患者で1人(4.5%)、FGFR融合遺伝子を有していた患者で13人(39.4%)、FGFR変異を有していた患者で10人(27%)と有意な差があった(p=0.03)。病勢安定が得られたのは、FGFR遺伝子増幅を有していた患者で14人(63.6%)、FGFR融合遺伝子を有していた患者で12人(36.4%)、FGFR変異を有していた患者で17人(45.9%)だった。

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