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2021/03/03

エクソン20挿入変異陽性進行NSCLCへのpoziotinib投与は1日2回で副作用軽減と有効性向上の可能性【TAT 2021】

横山勇生=編集委員

 EGFRまたはHER2のエクソン20挿入変異陽性進行非小細胞肺癌(NSCLC)への不可逆的チロシンキナーゼ阻害薬poziotinibの投与は、1日2回にすることで1日1回の場合よりも有効性が高まり、副作用を軽減できる可能性が明らかとなった。また、未治療のEGFRエクソン20挿入変異陽性進行NSCLCにもpoziotinibが一定の効果を示すことも分かった。多コホート多施設フェーズ2試験であるZENITH20試験の結果示された。

 3月1日から2日に開催されたESMO Targeted Anticancer Therapies Virtual Congress 2021(TAT 2021)で、カナダ Princess Margaret Cancer CentreのAdrian Sacher氏が発表した。

 今回発表されたのは、ZENITH20試験の、EGFRエクソン20挿入変異陽性進行NSCLCの1次治療としてpoziotinibを1日1回16mg投与したコホート3と、EGFRまたはHER2のエクソン20挿入変異陽性で未治療または既治療の進行NSCLC患者を対象に様々な用量でpoziotinib投与を行ったコホート5の結果。コホート5はpoziotinibを1日2回6mg投与する患者(6mgBID)、1日2回8mg投与する患者(8mgBID)、1日1回10mg投与する患者(10mgQD)、1日1回12mg投与する患者(12mgQD)、1日1回16mg(16mgQD)投与する患者から構成されていた。

 主要評価項目は独立中央画像判定委員会の評価によるRECISTv1.1に基づく奏効率。副次評価項目は、病勢コントロール率(DCR)、奏効期間(DOR)、安全性・忍容性だった。コホート3については奏効率の95%信頼区間の下限が20%を超えていれば主要評価項目が達成と定義されていた。

 コホート5については予備的な結果が発表された。16mgQDで22人、8mgBIDで16人、12mgQDで23人、6mgBIDで16人が投薬を受けた。投薬中断が発生したのは16mgQDが18人(82%)、8mgBIDが10人(63%)、12mgQDが20人(87%)、6mgBIDが8人(50%)と、1日2回投与にすることで中断が減少していた。投薬量の減量が行われたのは、16mgQDが13人(59%)、8mgBIDが8人(50%)、12mgQDが13人(57%)、6mgBIDが6人(38%)と、1日2回投与にすることで減少していた。治療関連のグレード3以上の副作用発現率は、16mgQDが45%、8mgBIDが31%、12mgQDが39%、6mgBIDが19%と、1日2回投与にすることで減少していた。

 コホート5で16mgQDを投与された10人で部分奏効(PR)が得られたのは2人(20%)、病勢安定(SD)となったのは4人(40%)、8mgBIDを投与された10人でPRが得られたのは3人(30%)、病勢安定(SD)となったのは2人(20%)だった。既治療のEGFRエクソン20挿入変異陽性進行NSCLCを対象に16mgQDを投与したコホート1の10人の結果(PRが2人、SDが5人)と比べても、1日2回投与にすることで抗腫瘍効果が高まる可能性が示唆された。

 コホート3において、79人がpoziotinibの投薬を受けた。観察期間中央値9.2カ月(0.8-19.8)で、奏効率は27.8%(95%信頼区間:18.4-39.1)と主要評価項目は達成できなかったが一定の抗腫瘍効果は認められた。DCRは86.1%(95%信頼区間:76.5-92.8)、DOR中央値は6.5カ月(1.1-16.1+)だった。無増悪生存期間(PFS)中央値は7.2カ月(0.8-19.8+)だった。79人中72人(91%)で腫瘍の縮小が認められた。

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