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2021/02/19

進行食道癌の1次治療でのペムブロリズマブと化学療法併用の有効性が日本人でも確認【日本臨床腫瘍学会2021】

横山勇生=編集委員

 進行食道癌の1次治療として、抗PD-1抗体ペムブロリズマブと化学療法(シスプラチン+5-FU)の併用が日本人でも有効であることが明らかになった。大規模フェーズ3試験であるKEYNOTE-590試験の日本人グループの解析の結果示された。2月18日から21日までバーチャル形式で行われている日本臨床腫瘍学会(JSMO2021)で、埼玉県立がんセンターの原浩樹氏が発表した。

 KEYNOTE-590試験は、未治療の局所進行または転移を有する食道癌(腺癌、扁平上皮癌、または食道胃接合部のSiewert分類Type1の腺癌)患者を対象に行われた無作為化二重盲検フェーズ3試験。2017年7月25日から2019年6月3日までに749人が登録され、ペムブロリズマブと化学療法併用群(ペムブロリズマブ群、373人)と、プラセボと化学療法群(プラセボ群、376人)に無作為に割り付けられた。層別因子は、地域(アジアとアジア以外)、組織型(扁平上皮癌と腺癌)、全身状態(ECOG PS 0と1)だった。

 ペムブロリズマブは、3週おきに200mgが最長で35サイクルまで投与された。化学療法は、シスプラチンが3週間を1サイクルとして1日目に80mg/m2、6サイクルまで投与された。5-FUは、3週間を1サイクルとして1日から5日目まで1日あたり800mg/m2か、各施設における5-FUの標準投与法が最長で35サイクルまで投与された。

 主要評価項目は全生存期間(OS)と無増悪生存期間(OS)。全体(ITT)として、ペムブロリズマブ群がプラセボ群よりもOSとPFSを有意に延長できることが、ESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で発表されていた(関連記事)。

 今回発表されたのは、KEYNOTE-590試験に参加した日本人の結果。ペムブロリズマブ群で74人、プラセボ群で67人の日本人患者が投薬を受けた。ITTに比べて日本人集団は、年齢がやや高い、ECOG PS 0が多い、扁平上皮癌の割合が高い傾向があった。

 解析の結果、日本人患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群が17.6カ月、プラセボ群が11.7カ月で、ハザード比0.71(95%信頼区間:0.47-1.09)で日本人でも有効性が認められた。ハザード比はITTの0.73とほぼ同じだったが、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が73%、プラセボ群が49%でITTよりも高かった。

 日本人患者におけるOSは、扁平上皮癌でCPS 10以上の患者、扁平上皮癌患者、CPS 10以上の患者で分けてもITTと同様に日本人での有効性が認められた。扁平上皮癌でCPS 10以上の患者におけるハザード比は0.55(ITTが0.57)、扁平上皮癌患者におけるハザード比は0.69(ITTが0.72)、CPS 10以上の患者におけるハザード比は0.58(ITTが0.62)だった。

 日本人患者におけるPFS中央値は、ペムブロリズマブ群が6.3カ月、プラセボ群が6.0カ月で、ハザード比0.58(95%信頼区間:0.40-0.84)で日本人でも有効性が認められた。ハザード比はITTの0.65とほぼ同じだった。日本人患者におけるPFSは、扁平上皮癌患者、CPS 10以上の患者で分けてもITTと同様に日本人での有効性が認められた。扁平上皮癌患者におけるハザード比は0.57(ITTが0.65)、CPS 10以上の患者におけるハザード比は0.36(ITTが0.51)だった。

 日本人患者における奏効率は、ペムブロリズマブ群が56.8%(ITTが45.0%)、プラセボ群が38.8%(ITTが29.3%)だった。奏効期間は日本人とITTに差はなかった。

 安全性プロファイルは、ITTと比べると食欲不振など日本人で多く発現している副作用もあったが、グレード3以上の副作用の発現頻度には差はなく、日本人においても管理可能だった。

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