米Exelixis社は12月21日、マルチキナーゼ阻害薬であるカボザンチニブが、少なくとも1剤、最大で2剤までのVEGFR標的薬の投与歴を有する放射性ヨウ素治療抵抗性の分化型甲状腺癌の無増悪生存期間(PFS)を有意に延長できることが分かったと発表した。
カボザンチニブを投与する群(カボザンチニブ群)とプラセボを投与する群(プラセボ群)を比較したフェーズ3試験であるCOSMIC-311試験の中間解析で、主要評価項目の1つであるPFSについて、カボザンチニブ群で有意に改善することが示された。ハザード比は0.22(96%信頼区間:0.13-0.36)、p<0.0001で、カボザンチニブ投与は、死亡または増悪のリスクを78%減少させていた。
中間解析の結果を受けて、独立データモニタリング委員会は、試験への登録中止と非盲検化を推奨した。
COSMIC-311試験は、多施設無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験。全世界の150施設で約300人を対象としていたが、日本からは参加していない。患者は、カボザンチニブ群(1日1回60mgのカボザンチニブを投与)とプラセボ群に2対1で割り付けられた。主要評価項目は、PFSと奏効率。
カボザンチニブの日本国内における権利は武田薬品工業が保有している。