小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブは11月27日、抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法、ニボルマブと白金系抗癌薬を含む化学療法の併用療法、ニボルマブ、イピリムマブと白金系抗癌薬を含む化学療法の併用療法について、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)への適応が承認を獲得したと発表した。
ニボルマブとイピリムマブの併用療法、ニボルマブと白金系抗癌薬を含む化学療法の併用療法の承認は、進行・再発のNSCLC患者を対象に、ニボルマブ単剤療法、ニボルマブとイピリムマブの併用療法、ニボルマブと白金系抗癌薬を含む2剤化学療法との併用療法を、白金系抗癌薬を含む2剤化学療法と比較した多施設国際共同無作為化非盲検フェーズ3試験であるCheckMate-227試験の結果に基づく。
CheckMate-227試験は、3パートから構成されていた。。パート1aにおいてはPD-L1陽性患者(1%以上)1189人を、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群、ニボルマブ単剤療法群、化学療法群に1対1対1に割り付けて評価した。パート1bにおいてはPD-L1陰性患者550人を、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群、ニボルマブと化学療法の併用療法群、化学療法群に1対1対1に割り付けて評価した。化学療法は白金系抗癌薬を含む組織型に基づいた2剤併用療法だった。EGFR変異とALK転座がある患者は除かれ、また患者は非扁平上皮癌と扁平上皮癌で層別化されていた。パート2は、PD-L1発現レベルにかかわらず、ニボルマブと白金系抗癌薬を含む2剤化学療法の併用療法の有効性と安全性を評価した。
パート1aとパート1bの結果から、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、PD-L1発現の有無に関わらず化学療法よりも全生存期間(OS)を有意に延長することが報告されていた(関連記事)。またパート1bで無増悪生存期間(PFS)が有意に延長したことに基づき、ニボルマブと化学療法の併用は、PD-L1発現陰性を対象に承認された。
ニボルマブ、イピリムマブと白金系抗癌薬を含む化学療法の併用療法の承認は、オープンラベル多施設無作為化フェーズ3試験であるCheckMate-9LA試験の結果に基づく。ニボルマブ、低用量イピリムマブ、化学療法の短期間併用療法が、化学療法のみの場合よりもOSを有意に延長できることが明らかとなっていた(関連記事)。