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2020/11/16

進行NSCLCに対する1次治療でのニボルマブとイピリムマブ併用の長期有効性が日本人データでも確認【日本肺癌学会2020】

横山勇生=編集委員

 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)に対する1次治療として、抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用投与は、PD-L1発現の状態に関わらず化学療法と比較して持続的な生存効果を示すことが日本人でも認められた。非扁平上皮癌、扁平上皮癌の組織型を含む未治療の進行NSCLC患者を対象にした非盲検フェーズ3試験であるCheckMate-227試験の、パート1の日本人参加者の最短観察期間3年の長期観察の結果示された。

 11月12日から14日まで岡山市で開催された第61回日本肺癌学会学術集会で、がん研有明病院の西尾誠人氏が発表した。

 CheckMate-227パート1試験は、非扁平上皮癌、扁平上皮癌の組織型を含む未治療の進行NSCLC患者を対象にした非盲検フェーズ3試験。パート1a、パート1bから構成されている。パート1aにおいてはPD-L1陽性患者(1%以上)1189人を、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群、ニボルマブ単剤療法群、化学療法群に1対1対1に割り付けて評価した。パート1bにおいてはPD-L1陰性患者550人を、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群、ニボルマブと化学療法の併用療法群、化学療法群に1対1対1に割り付けて評価した。化学療法は白金系抗癌薬を含む組織型に基づいた2剤併用療法だった。EGFR変異とALK転座がある患者は除かれていた。また患者は非扁平上皮癌と扁平上皮癌で層別化されていた。

 試験の結果、全体としてイピリムマブとニボルマブの併用療法は化学療法に比べて生存期間を延長できることがすでに報告され、さらに最短観察期間3年の長期観察で持続的な生存効果を示すことが発表されている(関連記事)。

 今回発表されたのは、データベースロックが2020年2月28日で、日本人の最短観察期間が38.5カ月のデータ。

 PD-L1発現が1%以上の患者において、日本人はニボルマブとイピリムマブの併用療法群に41人、化学療法群に48人が割り付けられていた。ニボルマブとイピリムマブの併用療法群の化学療法群に対するハザード比は0.77(95%信頼区間:0.43-1.40)だった。全生存期間(OS)中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群がNR、化学療法群が28.9カ月、3年OS率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が56%、化学療法群が45%だった。

 PD-L1発現が1%以上と1%未満を合わせた結果は(日本人はニボルマブとイピリムマブの併用療法群に66人、化学療法群に77人)、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群の化学療法群に対するハザード比0.63(95%信頼区間:0.40-0.99)だった。OS中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が46.8カ月、化学療法群が24.9カ月、3年OS率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が56%、化学療法群が36%だった。PD-L1発現が1%未満の患者の3年OS率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が56%、化学療法群が22%だった。

 PD-L1発現が1%以上の患者における日本人の無増悪生存期間(PFS)については、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群の化学療法群に対するハザード比0.64(95%信頼区間:0.38-1.10)だった。PFS中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が19.4カ月、化学療法群が6.7カ月、3年PFS率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が33%、化学療法群が14%だった。

 PD-L1発現が1%以上と1%未満を合わせた患者における日本人のPFSについては、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群の化学療法群に対するハザード比0.65(95%信頼区間:0.43-0.98)だった。PFS中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が11.1カ月、化学療法群が5.6カ月、3年PFS率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が25%、化学療法群が9%だった。PD-L1発現が1%未満の患者の3年PFS率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が10%、化学療法群が0%だった。

 奏効率、奏効期間についても同様な結果だった。安全性に関する新たな問題は認められなかった。

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