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2020/10/20

治療歴が多いHER2陽性の再発・転移性乳癌へのトラスツズマブ デルクステカン5.4mg/kg投与は日本人でも高い奏効率を示す【日本乳癌学会2020】

横山勇生=編集委員

 治療歴が多いHER2陽性の再発・転移性乳癌への抗HER2抗体-薬物複合体製剤トラスツズマブ デルクステカンT-DXdDS-8201)5.4mg/kgの3週おき投与は、日本人患者においても高い奏効率を示すことが明らかとなった。フェーズ1試験であるDS8201-A-J101試験とフェーズ2試験であるDESTINY-Breast01試験で、3週おきにトラスツズマブ デルクステカン5.4mg/kgを投与された患者のうち、日本人のデータをプール解析した結果示された。

 10月9日から31日までWEB上で開催されている日本乳癌学会で、島根大学医学部附属病院先端がん治療センターの田村研治氏が発表した。

 解析は、DS8201-A-J101試験のパート2でT-DM1既治療のHER2陽性(IHC3+またはICH+)進行乳癌で3週おきにトラスツズマブ デルクステカン5.4mg/kgを投与された患者51人と、T-DM1治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳癌患者を対象に北米、欧州、日本を含むアジアで行われたオープンラベルフェーズ2試験であるDESTINY-Breast01試験で3週おきにトラスツズマブ デルクステカン5.4mg/kgを投与された患者184人を合わせた、235人を対象に行われた。235人の患者背景は、年齢中央値が56.0歳(28-96)、治療歴数中央値が6(2-27)で、ペルツズマブの投与歴があったのは69.8%だった。

 235人における確定奏効率は58.3%(95%信頼区間:51.7-64.7)だった。完全奏効(CR)が得られたのは4.3%。サブグループ解析において、ペルツズマブ投与歴のある患者、3レジメン以上の治療歴を有する患者など、いずれのサブグループにおいても良好な奏効率が認められた。235人のうち日本人は51人(21.7%)で、DS8201-A-J101試験に参加していたのが21人、DESTINY-Breast01試験に参加していたのが30人だった。日本人患者51人における確定奏効率は、64.7%(95信頼区間:50.1-77.6)、CRが5.9%で奏効率は全体集団と同等だった。

 投薬中の副作用で中止、中断となったのは全体集団よりも日本人で多かった。日本人で中止に至った副作用で多かったのは肺炎(4人)と間質性肺疾患(3人)だったが、日本人で薬剤関連死はなかった。また、血液学的な副作用の発現は、全体集団と比べて日本人で多く認められたが、管理可能でトラスツズマブ デルクステカンの投与中止につながったものはなかった。トラスツズマブ デルクステカンに関連した間質性肺疾患は、全体で21人(9.4%)に発現、そのうち10人は日本人だったが全てグレード1と2だった。

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