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2020/09/23

進行食道癌の1次治療でペムブロリズマブと化学療法の併用が化学療法のみよりOSとPFSを有意に延長【ESMO2020】

横山勇生=編集委員

 進行食道癌の1次治療として、抗PD-1抗体ペムブロリズマブと化学療法(シスプラチン+5-FU)の併用が、化学療法のみと比べて全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を有意に延長できることが明らかになった。大規模フェーズ3試験であるKEYNOTE-590試験の中間解析の結果示された。9月19日から21日まで開催されたESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で、国立がん研究センター中央病院の加藤健氏が発表した。

 KEYNOTE-590試験は、未治療の局所進行または転移を有する食道癌(腺癌、扁平上皮癌または食道胃接合部のSiewert分類Type1の腺癌)患者を対象に行われた無作為化二重盲検フェーズ3試験。2017年7月25日から2019年6月3日までに749人が登録され、ペムブロリズマブと化学療法併用群(ペムブロリズマブ群、373人)と、プラセボと化学療法群(プラセボ群、376人)に無作為に割り付けられた。層別因子は、地域(アジアとアジア以外)、組織型(扁平上皮癌と腺癌)、全身状態(ECOG PS 0と1)だった。

 ペムブロリズマブは、3週おきに200mgが最長で35サイクルまで投与された。化学療法は、シスプラチンが3週間を1サイクルとして1日目に80mg/m2、6サイクルまで投与された。5-FUは、3週間を1サイクルとして1日から5日目まで1日あたり800mg/m2か、各施設における5-FUの標準投与法が最長で35サイクルまで投与された。

 主要評価項目はOSとPFS(研究グループのRECISTv1.1に基づく)。副次評価項目は奏効率などだった。OSは、扁平上皮癌でPD-L1発現がCPS10以上の患者、扁平上皮癌患者、CPS10以上の患者、全患者で解析された。PFSは、扁平上皮癌患者、CPS10以上の患者、全患者で解析された。

 患者背景は両群に差はなく、年齢中央値はペムブロリズマブ群が64.0歳(28-94)、プラセボ群が62.0歳(27-89)、65歳以上がペムブロリズマブ群は46%、プラセボ群は40%だった。アジア地域の患者は、ペムブロリズマブ群が52.5%、プラセボ群が52.4%、扁平上皮癌はペムブロリズマブ群が73.5%、プラセボ群は72.9%、PD-L1発現がCPS10以上だったのは、ペムブロリズマブ群は49.9%、プラセボ群は52.4%だった。

 データカットオフは2020年7月2日。試験の結果、扁平上皮癌でCPS10以上の患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群が13.9カ月(95%信頼区間:11.1-17.7)、プラセボ群が8.8カ月(95%信頼区間:7.8-10.5)で、ハザード比0.57(95%信頼区間(0.43-0.75)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月OS率は、ペムブロリズマブ群が55%、プラセボ群が34%、24カ月OS率はペムブロリズマブ群が31%、プラセボ群が15%だった。

 扁平上皮癌患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群が12.8カ月(95%信頼区間:10.2-14.3)、プラセボ群が9.8カ月(95%信頼区間:8.6-11.1)で、ハザード比0.72(95%信頼区間:0.60-0.88)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月OS率は、ペムブロリズマブ群が51%、プラセボ群が38%、24カ月OS率はペムブロリズマブ群が29%、プラセボ群が17%だった。

 CPS10以上の患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群が13.5カ月(95%信頼区間:11.1-15.6)、プラセボ群が9.4カ月(95%信頼区間:8.0-10.7)で、ハザード比0.62(95%信頼区間:0.49-0.78)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月OS率は、ペムブロリズマブ群が54%、プラセボ群が37%、24カ月OS率はペムブロリズマブ群が31%、プラセボ群が15%だった。

 全患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群が12.4カ月(95%信頼区間:10.5-14.0)、プラセボ群が9.8カ月(95%信頼区間:8.8-10.8)で、ハザード比0.73(95%信頼区間:0.62-0.86)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月OS率は、ペムブロリズマブ群が51%、プラセボ群が39%、24カ月OS率はペムブロリズマブ群が28%、プラセボ群が16%だった。

 扁平上皮癌患者におけるPFS中央値は、ペムブロリズマブ群が6.3カ月(95%信頼区間:6.2-6.9)、プラセボ群が5.8カ月(95%信頼区間:5.0-6.1)で、ハザード比0.65(95%信頼区間:0.54-0.78)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月PFS率は、ペムブロリズマブ群が24%、プラセボ群が12%、18カ月PFS率はペムブロリズマブ群が17%、プラセボ群が6%だった。

 CPS10以上の患者におけるPFS中央値は、ペムブロリズマブ群が7.5カ月(95%信頼区間:6.2-8.2)、プラセボ群が5.5カ月(95%信頼区間:4.3-6.0)で、ハザード比0.51(95%信頼区間:0.41-0.65)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月PFS率は、ペムブロリズマブ群が30%、プラセボ群が9%、18カ月PFS率はペムブロリズマブ群が21%、プラセボ群が5%だった。

 全患者におけるPFS中央値は、ペムブロリズマブ群が6.3カ月(95%信頼区間:6.2-6.9)、プラセボ群が5.8カ月(95%信頼区間:5.0-6.0)で、ハザード比0.65(95%信頼区間:0.55-0.76)、p<0.0001で有意にペムブロリズマブ群で良好だった。12カ月PFS率は、ペムブロリズマブ群が25%、プラセボ群が12%、18カ月PFS率はペムブロリズマブ群が18%、プラセボ群が6%だった。


 全患者のOSとPFSのサブグループ解析で、ペムブロリズマブ群の有効性は組織型、PD-L1発現、地域に関わらず全てのサブグループで優位だった。

 全患者における奏効率もペムブロリズマブ群が45.0%(95%信頼区間:39.9-50.2)、プラセボ群が29.3%(95%信頼区間:24.7-34.1)で有意にペムブロリズマブ群で高かった(p<0.0001)。全患者における奏効期間(DOR)中央値は、ペムブロリズマブ群が8.3カ月(1.2+-31.0+)、プラセボ群が6.0カ月(1.5+-25.0+)、12カ月DOR率は、ペムブロリズマブ群が38.6%、プラセボ群が17.8%、24カ月DOR率は、ペムブロリズマブ群が18.1%、プラセボ群が6.1%だった。

 安全性プロファイルは両群で同等で、安全性に関する新たな問題は認められなかった。グレード3以上の治療関連副作用が発現したのは、ペムブロリズマブ群が71.9%、プラセボ群が67.6%。治療関連副作用で投薬中止となったのはペムブロリズマブ群が19.5%、プラセボ群が11.6%だった。治療関連副作用で死亡したのはペムブロリズマブ群が2.4%、プラセボ群が1.4%だった。

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