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2020/09/23

進行胃癌の1次治療でニボルマブと化学療法の併用はPFSを延長、OSは17カ月を超える、日韓台の試験【ESMO2020】

横山勇生=編集委員

 HER2陰性の未治療の切除不能な進行または再発胃・食道胃接合部癌に、ニボルマブと化学療法(SOXもしくはCAPOX)の併用療法を行うと、プラセボと化学療法よりも無増悪生存期間(PFS)を有意に延長できることが明らかとなった。日韓台で行われた多施設共同無作為化フェーズ2/3試験であATTRACTION-4試験(ONO-4538-37)のフェーズ3部分の結果示された。 また全生存期間(OS)は、有意な差はつかなかったが、中央値は17カ月を超える良好な結果だった。

 9月19日から21日まで開催されたESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で、国立がん研究センター中央病院の朴成和氏が発表した。

 ATTRACTION-4試験のフェーズ3部分は、HER2 陰性で1次治療未実施の進行または再発胃癌、食道胃接合部癌患者を、ニボルマブと化学療法(SOXもしくはCAPOX)の併用療法群(ニボルマブ併用群)とプラセボと化学療法の併用療法(化学療法のみ群)に1対1で割り付けて行われた。化学療法と併用でニボルマブ360mgかプラセボを3週おきに投与した。投薬は病勢進行または許容できない副作用が発現するまで継続された。主要評価項目は独立画像評価委員会の中央判定による無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)。副次評価項目は奏効率(ORR)。

 層別因子は、国、ECOG PS、腫瘍のPD-L1発現、病気の状態だった。

 2017年3月7日から2018年5月10日までに、日本、韓国、台湾の130施設から、724人がニボルマブ併用群(362人)と化学療法のみ群(362人)に割り付けられた。両群の患者背景に差はなかった。日本からの患者は、ニボルマブ併用群が54.7%、化学療法のみ群が54.4%、Diffuse typeは、ニボルマブ併用群が53.0%、化学療法のみ群が48.6%、腫瘍のPD-L1発現1%以上は、ニボルマブ併用群が16.0%、化学療法のみ群が15.5%、化学療法レジメンがSOXだったのは、ニボルマブ併用群が64.1%、化学療法のみ群が64.1%だった。

 後治療は、ニボルマブ併用群の64.1%、化学療法のみ群の68.2%で行われていた。ニボルマブ併用群の後治療でニボルマブが投与されたのは10.3%、ペムブロリズマブが投与されたのは1.4%、化学療法のみ群の後治療でニボルマブが投与されたのは25.4%、ペムブロリズマブが投与されたのは2.0%だった。

 PFSの中間解析のデータカットオフは2018年10月31日。観察期間中央値11.6カ月だった。試験の結果、PFS中央値は、ニボルマブ併用群が10.45カ月(95%信頼区間:8.44-14.75)、化学療法のみ群が8.34カ月(95%信頼区間:6.97-9.40)で、ハザード比0.68(98.51%信頼区間:0.51-0.90)、p=0.0007で有意にニボルマブ併用群で延長していた。カプランマイヤー曲線は早期から分かれていた。1年PFS率は、ニボルマブ併用群が45.4%、化学療法のみ群が30.5%だった。

 PFSのサブグループ解析は、国、組織型、PD-L1発現、化学療法レジメンなど全てのサブグループで、ニボルマブ併用群が優位だった。

 一方、OSの最終解析のデータカットオフは2020年1月31日。観察期間中央値26.6カ月だった。OS中央値はニボルマブ併用群が17.45カ月(95%信頼区間:15.67-20.83)、化学療法のみ群が17.15カ月で(95%信頼区間:15.18-19.65)、ハザード比0.90(95%信頼区間:0.75-1.08)、p=0.257で有意な差はなかった。カプランマイヤー曲線は、全体的にわずかにニボルマブ併用群が上にあった。

 OSのサブグループ解析は、少人数のものを除き有意な差があるものはなかった。韓国、台湾。転移臓器数が1以下でニボルマブ併用群が優位だった。日本は、OS中央値はニボルマブ併用群が16.53月、化学療法のみ群が19.12カ月だった。

 奏効率は、ニボルマブ併用群が57.5%(95%信頼区間:52.2-62.6)、化学療法のみ群が47.8%(95%信頼区間:42.5-53.1)で、ニボルマブ併用群で高かった(p=0.0088)。完全奏効が得られたのは、ニボルマブ併用群が19.3%、化学療法のみ群が13.3%だった。病勢コントロール率は、ニボルマブ併用群が71.8%(95%信頼区間:66.9-76.4)、化学療法のみ群が68.5%(95%信頼区間:63.4-73.3)。奏効期間中央値は、ニボルマブ併用群が12.91カ月(95%信頼区間:9.89-16.56)、化学療法のみ群が8.67カ月(95%信頼区間:7.20-11.37)だった。

 副作用は管理可能だった。副作用グレード3から5の治療関連副作用の発現率は、ニボルマブ併用群が57.9%、化学療法のみ群が49.2%だった。

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