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2020/09/23

PD-L1発現50%以上の進行NSCLCの1次治療でのペムブロリズマブ単剤投与の5年生存率は31.9%【ESMO2020】

横山勇生=編集委員

 EGFR変異とALK転座がないPD-L1発現割合(TPS)50%以上の進行非小細胞肺癌(NSCLC)の1次治療として、ペムブロリズマブ単剤を投与した場合の5年生存率は31.9%になることが分かった。化学療法に割り付けられた患者の66.0%が抗PD-1(PD-L1)療法にクロスオーバーされたが、化学療法群の5年生存率16.3%の約2倍となった。また、ペムブロリズマブ投与完了後に増悪した場合、ペムブロリズマブを再投与することが効果を示すことも分かった。無作為化フェーズ3試験であるKEYNOTE-024試験の5年間観察の結果示された。

 9月19日から21日まで開催されたESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で、米Sidney Kimmel Comprehensive Cancer Center at Johns HopkinsのJ.R. Brahmer氏が発表した。

 KEYNOTE-024試験は、未治療のステージ4非小細胞肺癌で、PD-L1発現TPS 50%以上、EGFR遺伝子変異およびALK融合遺伝子のない患者を、ペムブロリズマブ単剤投与群(154人)とプラチナベースの化学療法を行った群(化学療法群、151人)に割り付けて行われた。ペムブロリズマブは200mgを3週ごとに35サイクル(2年間)投与した。化学療法は4-6サイクル行った。化学療法レジメンは、カルボプラチンもしくはシスプラチン+ペメトレキセド(非扁平上皮癌のみ)、カルボプラチンもしくはシスプラチン+ゲムシタビン、あるいはカルボプラチン+パクリタキセルが医師の判断で選択された。

 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は全生存期間(OS)、奏効率、安全性、探索的評価項目として奏効期間(DOR)だった。

 今回発表されたのは、データカットオフが2020年6月1日で無作為化からデータカットオフまでの期間の中央値が59.9カ月(55.1-68.4)のアップデート解析の結果。化学療法群の83人 (55.0%)がペムブロリズマブ投与にクロスオーバーされていた。ペムブロリズマブ単剤投与群の154人中39人(25.3%)がペムブロリズマブの35サイクル投与を完了していた。154人中12人がペムブロリズマブの再投与(最長1年)を行われていた。

 OS中央値は、ペムブロリズマブ単剤投与群が26.3カ月(95%信頼区間:18.3-40.4)、化学療法群が13.4カ月(95%信頼区間:9.4-18.3)だった。5年OS率は、ペムブロリズマブ単剤投与群が31.9%、化学療法群が16.3%。3年PFS率は、ペムブロリズマブ単剤投与群が22.8%、化学療法群が4.1%だった。奏効率は、ペムブロリズマブ単剤投与群が46.1%、化学療法群が31.1%で、完全奏効(CR)はペムブロリズマブ単剤投与群のみの7人(4.5%)で認められた。奏効期間中央値は、ペムブロリズマブ単剤投与群が29.1カ月(2.2-60.8+)、化学療法群が6.3カ月(3.1-52.4)だった。

 ペムブロリズマブの35サイクル投与を完了した39人における奏効率は82%だった。CRは4人(10%)、部分奏効(PR)は28人(72%)、病勢安定(SD)が6人(15%)、病勢進行(PD)が1人(3%)。データカットオフ時点で、39人中18人は研究グループの評価で病勢増悪(PD)になっていないか、後治療を受けていなかった。7人はPDで死亡、2人は追加治療を何も受けていなかった。ペムブロリズマブ投与完了後3年のOS率は81%だった。

 ペムブロリズマブの再投与を受けた12人中8人(67%)がデータカットオフ時点で生存していた。再投与を受けた患者の奏効率は33%で、全てPRだった。12人中5人(42%)はPDにならずに生存しており、そのうち3人は後治療を受けていなかった。

 治療関連のグレード3-5の副作用を発現したのは、ペムブロリズマブ単剤投与群が31.2%、化学療法群が53.3%だった。長期間の観察でも安全性に関する新たな問題は認められなかった。

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